Image: Quoted from Ympäristöaiheisia pilapiirroksia, © Seppo Leinonen, www.seppo.net, 2001.
セッポ・レイノネンの「今週のカートゥーン」より。重体の患者を治療する Intensive Care Unit(集中治療室)ならぬ Intensive "Who Cares?" Unit、ストレッチャーに乗せられて搬入されてきた患者は京都議定書の象徴か、はたまた病んだ地球そのものか。 —— 医師A「体温が上昇している!」医師B「急げ、もっと大量に酸素を送りこめ!」助手USAがばかでかいボンベから患者に吸わせているのは CO2……
フィンランドのアイロニーには、とんでもなくブラックなことをエレガントに淡々と言ってのけるという味がひとつある(そのくせ、患者の目が×じるしになってるところが、なんかおちゃめ)。“一国だけ自分勝手なふるまいをして国際社会のルールに反する”というのがどこぞの弱小国だったなら、そっこう経済制裁、国連の非難勧告、CNNのスペシャルレポート「わぁなんて悪い国だろう」が出まくって、さんざん叩かれるところだが。「地球の環境に配慮することは、アメリカの経済に不利益だから支持できない」というのもすごいロジックで、その二枚舌に各国代表から思わずブーイングが出たのも無理からぬところ。いま楽しければ次世代のことなどどうでもいいというのも、人間的な発想ではある。切迫感をみなぎらせた医師・ナースたちの様子と、なんともとぼけた助手のまぬけな表情のコントラスト。透明な悲しみ。画像を縮小してあります。原画はレイノネンさんのサイトでごらんください。
日本語で読める参考記事:『京都議定書』の運用ルール、ようやく採択