VobSub付属のSubMux や、AVI-Mux Gui を使うと、次のようないろいろなことが実現できる。
制限事項として、SubMux では、音声成分は mp3 CBR を使うのが良い。(mp3 VBR や Ogg Vorbis は使えない。) 特にSSAのフォント切り替えは、フォント自体を埋め込まない限り、 システムにフォントがないと切り替えられないことに注意する。 スクリプトでユニコードを使うときは、UTF-16 BOM が良い。 AVI-Mux Gui でSRTが埋め込めるようになったのは、つい先日のことだ。
ユニコードの融通性を示す例として、次のようなSRTの行を考えてみよう。
彼はわたしの fiancé なの
これは現在のOGMではソフトサブで実現できない。 e の字がアクセント記号がついた特殊文字であることに注意。 コードページでは、この é の字は WinLatin の 0x80-ff にあって、 SJISとは同じ空間を使ってるので、共存できない。 しかし、VobSub はユニコードを認識するので、SubMux で UTF16(ないしUCS-2)の(それも行末のダミー空白なしの)SRTをAVIに埋め込んで、万事うまくいく。アクサンつきの特殊文字と日本語の文字が共存できる。 (ほんの数年前にはHTMLなウェブページでこれらを共存させることも困難だったが、 今ではUTF-8などでエディタ上で簡単にタイプできる。メモ帳でさえ。字幕もこれからということを感じる。)
あるいはSSAでコードページのデータを{\fe}タグで指定することも可能だ(SSAでコードページ切り替えを用いた場合、 スクリプト上では文字化けするが、再生はうまくいく)。 これではAVIのほうがOGMより良いということになる。 ただし、再生は VobSub に依存するため、Linux環境では再生しにくい可能性がある。 Windows でも字幕再生のコンフィグが、けっこう微妙だ。 何より Ogg Vorbis が使えない、MP3もVBRが通らないなど、使い勝手が悪い。 ハックにハックを重ねて VobSub の対応で切り抜ける道もあるだろうが、AVIでVBRを通すことそれ自体が一種むちゃなハックで、どうせならOGMを拡張したほうが自然に Vorbis が使える。 ユニコードを通す新OGGコンテナ。 —— このようにして新しい動画形式への期待が生まれる。
といってもサバー以外には興味ない話だろう。