WAV、MP2などの音声ファイルを、AC3形式に変換。 AC3のエンコードは、一般に高額な機材を必要とするようなイメージがありますが、 「フリー」で行うこともできます。
TVやビデオのデジタル・キャプチャでは、音声としてWAVやMP2(Mpeg Layer2)がよく使われます。 CDをリッピングした場合、44100Hzの16ビットWAVが得られます。 こうした任意の音源をAC3形式(ドルビーデジタル)に変換してみましょう。 得られたAC3はそのままオーディオファイルとすることも、動画の音声成分とすることもできます。
192Kbps程度のレートでは、MP3、AAC、Vorbisのいずれも十分な音質を持っているので、 通常、PC用の動画では、WAVなどで与えられた音源をどうしてもAC3にしたいということは、あまりないと思います。 むしろAC3を変換元にして別形式に変換することが多いでしょう。 しかし、知識として、AC3を変換先とする「逆変換」ができることを知っておいて損はありません。
AC3形式の音声ファイルを作成できると、DVDのオーサリングなどで役立つことがあるかもしれません。
dspguruから、BeSweet(執筆時点での安定版はv1.4、ベータ版はv1.5b21。どちらでも可)と、BeSweetGUIの最新ベータ(執筆時点ではv0.6b83。安定版b61よりもウィザード機能がある最新版を推奨)、さらにプラグインのコーナーから AC3enc(BS_AC3 v0.1)をダウンロードします。
BeSweetGUIv0.6b83.zip(バージョンアップで書庫名は変わる可能性があります) のなかみを、任意のフォルダに解凍します。そのフォルダのなかに BeSweet というサブフォルダを作り(フォルダ名が違うと動作しません)、 そのサブフォルダのなかに BeSweetv1.5b21.zip (または BeSweetv1.4.zip )のなかみを全部と、 BS_ac3enc.zip を解凍して出てくる ac3enc.dll を入れます。
以上で準備完了。 BeSweetGUI を起動し、 Wizardモードを選びます。
表形式のウィザードが現れたら、変換元にしたいファイル(必ずしもWAVでなくても良い)をドラッグ・アンド・ドロップで追加するか、または、Batch Mode のチェックを外し、ナビゲート・ボタンから変換元のファイルを指定します。
ファイルが追加されたら Next で次へすすみ、変換先のフォーマットを選択します。 ここではAC3に変換するのでAC3を選びます。同様にウィザード形式で設定を選びながら、Next、Nextと進んでいきます。 ステレオのAC3の場合、ビットレートは192あたりが一般的でしょう。FRC Presets は None のままとします。
すべて設定が済むと GO のボタンが現れるので、それをクリックすればAC3へ変換されます。 さらに高度な設定を行うには、この画面で More Options をクリックします。
得られたAC3音声は、VirtualDubMod を使って、ビデオファイルと結合して、 AVI、OGM、またはMKV形式で書き出すことができます。
1. BeSweetのウィザードは、AC3からの変換でもべんりです。
2. AC3音声の再生音量は、 AC3フィルターのプロパティで調整できます。 設定画面にはコントロールパネルのアイコンからもアクセスできます。
古いバージョンの BeSweet(ffmpeg)で作成したAC3は、一部のハードウェアとの再生互換性に問題があります。 この問題は、1.5b26 以降で解決されています。 (掲示板での質問 #1729)