趣味Web 小説 2002-11-24

西部警察とチョロQ

米国映画「パーフェクトワールド」にはレトロな雰囲気のでっかいアメ車が登場して田舎町を疾走します。田舎を舞台にした作品では、今でもけっこう、いかにもアメ車という四角くて環境に悪そーな黒煙吐きまくりの車がたくさん出てきます。それにしても、物のカタチは不思議と時代を反映するもので、いつだって最新鋭のカッコいいデザインを考えてきたはずなのに、10年、20年経つとレトロな雰囲気になってしまうのが面白いですよね。

かつてあれほど鮮烈な印象を与えてくれたソアラでさえ、モデルチェンジされてしまえば、たしかに新しいデザインこそ最新鋭、旧デザインはどこかもっさりとして見えます。私が長らく抱いていたワゴン車の印象を完全に一新させてくれた、あの卵型エスティマも、もはや旧デザインの世界に放り込まれてしまいました。

その一方で、長らく私の中で新鮮な印象を与えつづけているデザインもあります。旧モデルのマークⅡ、その細いテールランプ周りのデザイン……これは今でも最先端として通用するんじゃないか、という気がします。勘違いかもしれませんが、私は好きですね。唐突ですが、ここで西部警察の話題をひとつ。

石原裕次郎扮する小暮課長を筆頭に、渡哲也、館ひろしら石原軍団が凶悪犯と壮絶な戦いを繰り広げるアクション刑事ドラマ「西部警察」。1979年から1984年の5年間で破壊した車両は4680台、使用した爆薬は約4.8トン最後には誰もの記憶に残る戦車との格闘。今となっては再現不能とまでいわれるド派手な爆破シーンや壮絶なカースタント、銃撃戦が随所で展開しまさに日本のテレビ番組の枠をはるかに越えた迫力に国民の眼は釘付けになりました。

西部警察は1999年からテレビ朝日系で再放送されていたので、私も何回か見た覚えがあります。カッコいいのかギャグなのか、ちょっと判断に迷う感じの作品でしたけれども、とにかく凄かったという印象があります。オープニングとエンディングだけでも、これはどこの世界ですかという感じで。70年代というのは街の風景にせよ何にせよ、私にとってはテレビの中でしか知らない時代。それなのに、懐かしい感じがするのはどうしてだろう。そう思ったら、あー、車か、車のデザインか、と思い至りました。

米国映画で、パトカーがすぐに壊れるようになったのはいつからでしょうね。まあ、パトカーはやられ役と決まっているから、昔からかもしれませんけれども。何となく、アメ車というのはブリキのゴミ箱を何十個フッ飛ばしても、ビルに突っ込んで走り抜けても、屋台をいくつも引き倒しても壊れず走り続けるというイメージがありまして。まあアレは演出上の嘘なんでしょうけれども、やっぱりそういうタフな車は、最近の丸いデザインのパトカーの格好はしていないだろう、という感じがします。排気ガスが透明なパトカーじゃあそれは無理だろうと。あの四角いごつごつとしたデザイン、見た目に違わず現在の車の5割増しの重量だったりするんで、やっぱり丈夫には違いないんです。

丈夫といえばバック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン。アレは一見、スーパーカー風のデザインでものすごく速く走りそうですけれども、実際には全然です。というのも、車体が全部ステンレスでできているんですね。あっはっは。そんな知識があると、デロリアンの丈夫さというか、あの時間旅行にも耐えるタフさにも何となく納得できるような気もしてきます。

西部警察がリバイバルブームだそうですが、何でかなーと思ったらテレビCMに出ていたんですね。てっきりテロ集団との凄絶な戦いというテーマが注目されたのかと思いました。最近テレビを見ないもので……。唐突に、この話題終わる。

ちょこっと追記。西部警察というキーワードでGoogle検索にかけると、結構たくさんファンサイトが引っかかります。WWWの楽しみ方はいろいろですけれども、公式サイトだけを見てわかったつもりになるのはもったいないです。たいてい公式サイトは画像だけがよくって、文章は味気ないものです。やっぱり玉石混交のファンサイトの大海を泳いでみないことには……。というわけで、1サイトをご紹介。

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