趣味Web 小説 2005-03-01

Advice326 恋愛茶話館

ご依頼人と Web サイトのご紹介

管理人の愛未さんは名古屋在住の学生さん。恐怖を感じる場所は水族館……珍しいですね(参考:はてな:1108810047)。自己紹介に嫌いなものより好きなものの話がたくさん書かれているのですが、なるほどこうした性格の管理人だから、こういった雰囲気のサイトになるのだなあと納得しました。

恋愛茶話館は、恋愛をテーマにしたテキストや豆知識をまとめたウェブサイトです。すごいなと思ったのは、ほぼ毎日更新されている日記のほとんど全てが恋愛関係のエッセイになっていること。ふだんこのジャンルのサイトを訪問することがないということもあって、圧倒されました。その他、印象に残ったのが避妊確率表のこれは私が独自に調べた数値という付言。驚きましたが、結局、引用なんですね。こういった場合には、引用元を記載すればいいと思いました。

ご相談の内容

個人の恋愛テキストサイトです。長所は日記の更新頻度と、軽く・わかりやすく・読みやすく、を心がけたサイト作りだと思っています。短所はメインPCの故障のため、3月から日記・BBSなど外部レンタルコンテンツ以外の更新が出来ていないこと。BBSへのレスが遅れがちなことです。

具体的な相談ですが、まずはアクセス数のことです。個人テキストサイトにしては、まずまずのアクセス数があるのですが(平日200人以上/日、休日300人前後/日)ランキング頼みのいわば<浮動票>である、という点が気になっています。アクセス解析によるとランキングからの訪問者が50%以上。初回訪問数は30~40%になります。リピートしてもらうためのアドバイスがいただきたいです。

あと、冷静にサイトを見てもらう機会がなかなかないので、第三者からの視点でデザイン・文章の読みやすさ(重視したいと思っています)・コンテンツの内容などで気になる点・改善した方がいいと思われる点、逆に当サイトの評価できる所や長所もありましたら、教えていただきたいです。

アドバイスいろいろ
「浮動票」について

結論からいうと、勘違いではないかと。アクセス解析ツールが、ブックマークからのアクセスを計算しているかどうか、まず調べる必要があります。そして、アクセス解析ツールの多くは、IP アドレスまたは短時間で有効期限の切れる cookie で訪問者を判別しています。一部の ADSL 利用者などのように IP アドレスが変化しないケース以外は、ネットに接続し直すたびに IP が変化し、同一人物の訪問であっても「初回訪問」と判断されます。

訪問者の半分を占めるランキングからのアクセス数がいくつなのか、計算してください。これが1日100人以上なら、私の間違いです。本当に浮動票頼みの状態ということになります。要確認のこと。私が 0574 のランキングを見る限り、本当にそれほどアクセスがあるならトップ級といってよく、多分それはありえないだろう、と。新規訪問客の半分がランキング経由なのだろうと推察します。

私の予想通りなら、リピート客の割合は標準的な割合の範囲内に収まっているはずで、心配ご無用かと思います。

デザインについて

内容と対象層にマッチしたデザインだと思います。落ち着いた背景画像の選択、一定の統一感の感じられる文字色の選択、いずれも悪くありません。

一部、読みにくい文字があるかな、とも感じましたが、致命的というほどではないでしょう。しかし、今後の参考までに、文字色について気になった点を列挙します。

  • リンクは下線付きの水色、とするのはかまわないけれども、この場合、基本的にはリンク以外に水色を使うべきではない。逆に、リンクなのに文字色が水色でないページがあるのもよくありません。
  • ピンクの背景にピンクの文字色。ある程度のコントラストは確保されているけれども、できればもう少し文字色を濃くできないだろうか。質の悪い液晶画面では心持ち読みづらい。
  • オレンジの背景にオレンジの文字色……これも同じパターン。オレンジを濃くしたら茶色になってしまう、それでは台無しだといえばそうなのですが、「もう少しだけ」と往生際の悪いことを考えてしまいます。
  • 「恋の言の葉」コーナの緑の字、これは非常に読みにくい。緑なら緑でもいいのですが、背景色が濃いので、明るい緑にするべきところだと思います。
お勉強について

FrontPage4.0 をご利用になられている様子。だからあまり HTML とかスタイルシートがどうのこうのといったことはいいたくないのではありますが、将来的な方向性の話として。

FrontPage2003 にバージョンアップして、十分にその機能を使いこなせば、Web テンプレート機能によりコンテンツのデータとページのデザインを分離し、内容はそのままに、簡単に文書の見た目だけ変えることもできるようになります。けれども、そのためには時間とお金の投資が必要で、だったら HTML や CSS を勉強してもいいんじゃないかな、という気はします。もちろん、今後もこれまで通りのデザインを続けてもいいのですが……。

なぜこんな話をするのかといいますと、愛未さんのサイトのデザイン上の不都合の最たるものは、デザインの不統一だからです。常に画面の一部を占拠するナビゲーションフレームが一定の歯止めになっていますが、やはりコンテンツ間のデザインの差は強烈です。スッキリと安定感のある、信頼性の高いデザインを実現する最も単純な方法のひとつがデザインの統一であり、現在のサイト製作手法の延長上でそれを実現するのは、なかなか簡単でない。

ここで私があまり強く新方式への転換を勧めない最大の理由は、パソコンが調子悪いという当座の問題もさることながら、過去ログ資産が膨大だということです。新手法へ転換しても、今後新しく作るコンテンツにおいてデザインの統一が簡単になるだけであって、過去ログはそのままです。過去ログを一斉に書き換えるには、テキストの自動置換ツールと正規表現検索について学ぶ必要があり、HTML だのスタイルシートだの自動置換だのと、頭が痛くなりますね。

希望を実現するまでの苦難の道程を考えると、そこまでして勉強する意味があるかなあ、と思わないではありません。もし興味があれば、お勧めの入門書などで勉強なさってください。好きで学ぶ分には、苦も苦でなくなります。それならば、躊躇は要りません。

デザインについて その2

不統一が問題、と書きましたけれども、前述の通り、ナビゲーションフレームが押えになっています。それに、概ね各コーナ単位では統一が取れているわけです。現状の延長上のデザインガイドに従ってサイトを拡張していくのも、ひとつの選択肢としてはアリです。

ただ、仮に私が作りなおすのであれば、配色にはバリエーションを持たせても、デザインの大筋は共通させていくでしょう。とくに目次とナビゲーション、基本的なレイアウトについては、きちんと整備し直します。当サイト「趣味のWebデザイン」ほど単純明快にデザインを統一してしまうのも一手であって、つまらないと思われるかもしれませんが、やってしまえば案外、それでうまく見えるものです。

管理人にとって自分のサイトは唯一無二のかわいい我が子であり、あらゆる装いを試したいところでしょうけれども、他人にとっては大勢の中の一人です。だから、「これだ!」という個性をハッキリさせていく方が望ましいのです。

文章の読みやすさ

いくつかの観点があろうかと思います。

配色については既に繰り返し述べているように、もう少し背景色と文字色のコントラストを大きくしていただけるとありがたいですね。こころ帳の「白背景にピンクの文字」も少し読みにくいですし……。サイト内を見て回った限りでは、日記の配色がベターかと思いました。基本にしてしまってもいいかもしれません。リンクの色を(少し濃い目の)ピンクにして、本文の文字色は青系統の色とするわけです。

そしておそらく最も重要なのは、改行の扱いでしょう。現在、1文の途中でもどんどん改行しているのは、画面の端から端まで文字がずらっと並ぶと読みにくいという判断があるからだろうと思います。けれども、それらはデザイン次第でかなり改善できるのです。スタイルシートで行の高さなどを適当に指定し、画面の両端に余白を作れば、行単位ではなく段落単位の改行スタイルも採用することができます。

以下の改善案をご覧ください。

原本

愛される方法の転載版。

改善案 その1

配色とレイアウトに手を加えたもの。

改善案 その2

配色とレイアウトに手を加え、改行位置を段落単位へ変更した実践例。

必ずしも改善案が素晴らしいわけではありません。文字やレイアウトは(多少なりとも)読みやすくなっているはずですが、改行スタイルについては自信がありません。

文章と改行位置については、有力な文化が複数存在します。段落単位よりも行単位でリズムを刻むスタイルを好ましく感じる方も少なくないのです。私は段落単位で整理された文章に馴染みがありますが、愛未さんはいかがでしょうか? お好きな方を選んでいただければと思います。

  • レイアウトを整理すれば、改行スタイルの選択肢が広がる

ここがポイント。

デザインの統一について 再論

個別文書の改善案を示したついでといっては何ですけれども、目次ページについても改善案をご紹介します。

かなりスッキリと見やすくなったのではないかと思いますが、いかがでしょうか? また、「愛未の恋語り」改善案を「愛される方法」の改善案(その1その2)と見比べると、デザインを統一した効果が、何となく見えてくるのではないでしょうか。

それにしても、画像などはみな元のままなのに、私が整理すると不思議と堅い雰囲気のデザインになってしまっていけませんね。素人のダメなところ、修行の足りないところです。いつも自分の個性が前面に出てしまう。

よいところ その1

愛未さんのサイトの長所は何か? 第一に挙げられるのは、愛未さんの人柄でしょう。

同じ話を書くにしても、怒り・恨み・悲しみなど負の感情をそのままぶつけていくか、いったん勢いを殺してていねいに書くかによって、雰囲気や伝わるものは変わってきます。どちらがよいというものではありませんが、「気楽に恋の話しを楽しんでもらえる場を作りたい」という目的に適っているのは、愛未さんが選んだ、落ち着いて書くやり方です。

温かく優しい雰囲気のサイトを作ろうとしても、できない方がいます。個性があるから、得手不得手は仕方がない。けれども、しばしば人は、自分に向かない道を進もうとして傷つき、周囲にも迷惑をかけます。

愛未さんが自然体でサイト運営に取り組まれているなら、たいへん幸せなことだと思います。自分に合った道を見つけ、1年半もの間、しっかり歩んでこられたのですから。

努力して、目標に向かって頑張っているのなら、それも素晴らしいことだと思います。こうありたいという希望を実現していくことができる人は、そう多くありません。自らを律して道を踏み外さずにきた1年半の歩みを、愛未さんは誉めていい。自信を持っていい。

いずれにせよ、サイトが無事に軌道に乗って、現在のスタイルで数百人の閲覧者の支持を得たのは、愛未さんの人柄によるところ大だろう、と思うのです。今後もウケ狙いに走らず、淡々と誠実に書き継いでいかれることを期待します(少なくとも「恋愛茶話館」においては)。

……なんて書いてみたのですが、日記の更新頻度は高く、基本的にその日のことをすぐに書いているわけで、何が書かれていても読み手の私の方がスルーしているだけなのかもしれません。

よいところ その2

更新頻度が高く、豊富なコンテンツがそれぞれ作りこまれている。ていねいに作られたサイトという印象を持ちました。継続は力なり、という言葉をあらためて思い出します。

日記が非常によく続いていますよね。パソコンが不調で他のコンテンツは更新がままならないそうですが、これまでのところ、閲覧者もとくに離れていないようですし、とりあえず安心してよいのではないかと思いました。

ただ、掲示板の方は、やはり管理人がある程度のペースでレスをつけていかないとうまく回らない場合が多い。もっとも、今、とくにレスが遅いという印象はありません。気に病むような状況ではないのでは?

以上です。

余談・アフターサービス

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