職場に「ノートパソコンなのにフルHD」というピクセル密度の高いディスプレイを使用されている方がいて、この人が(再)編集したWordファイルはどれも表示倍率が150%とか200%で保存される。150%以上でないと字が小さくて読みにくいから……という事情はわかるが、ふつうのディスプレイ(19型で1280×1024だから低PPIとはいえないと思う)を支給されている「他のみんな」は迷惑する。
Wordが保存時の表示倍率を記憶し、その表示倍率でファイルを開くことしかできないから問題になる。「常に100%で表示する」といった設定ができたらいいのに。ズームの変更なんて、たった1手順。マクロ登録すればキーボードショートカットも使える。でも、たくさんのファイルを開くときは、その1手順が面倒くさい。どうにかならんのか……。
入社当初からこうした問題は認識していました。当時の職場には老眼の大先輩がいて、表示倍率を200%にして編集・保存されることが悩みの種でした。でも私がそれを閲覧・再編集する場面が滅多になかったので、「問題はある」が「対策に(時間などの)コストを割くほどのことではない」というのが私の認識でした。この1年ほどは、仕事で社内のWord文書を読む機会が非常に増え、切実な問題になってきたわけです。
「それじゃ解決策になってない」という回答ばかり。どうしても無理なの?
社内で人に聞いて回ったら、解決策がわかりました。
Wordで「ツール→マクロ→Visual Basic Editor→Normal→Microsoft Word Objects→ThisDocument(ダブルクリック)」と進んで、開いたウィンドウに下記のコードをコピペすると、ファイル保存時の表示倍率を無視して「ページ幅を基準に」の設定でファイルが開かれるようになります。
Private Sub Document_Open()
With ActiveDocument.ActiveWindow
.ActivePane.View.Zoom.PageFit = wdPageFitBestFit
End With
End Sub
少し書き換えると「100%」で開くようにもできます。
Private Sub Document_Open()
With ActiveDocument.ActiveWindow
.ActivePane.View.Zoom.Percentage = 100
End With
End Sub
通常は保存時の倍率で開くのが便利でしょうが、特殊な状況下では、特殊な設定の方が都合がいいこともあります。