趣味Web 小説 2019-06-30

ゲームマーケット2019秋に出展します

こちらのブログ「小説」を再開するつもりはなくて、今後は上記リンク先の、はてなブログを更新していく予定。

1.

「アナログゲーム」という言葉は「デジタルゲーム」が広まって以降のものなんだけれども、でも、わかりやすいと思う。しかし(私にとっては)残念なことに、歴史的経緯から、一般的に「アナログゲーム」は「ボードゲーム」と呼ばれている。

私がボードゲームに関心を持つようになったのは、ここ数年のことだが、ボードゲームの話を人にするたび「えーと、人生ゲームとか?」といわれる。「またか……」と思いつつ、「ボードゲームというのはアナログゲームの総称で、トランプやUNOなども含みます。ボードを使う将棋や囲碁も、もちろんボードゲームです」と説明する。

面倒くさい。が、「興味を持って聞いてもらえる鉄板ネタ」ともいえ、これはこれでいいのかもしれない。

で、そのボードゲームの「コミケ」みたいなイベントがあって、ゲームマーケットという。通称、ゲムマ。現在、ゲムマは東京で年2回、大阪で年1回開催されている。

2.

突然だけれども、ゲームマーケット2019秋、11月23日に出展することにした。私にボードゲームを紹介してくれた人たちと、一緒にやる。

サークル名はJoypleGames、今は公式Twitterだけが存在する。公式Twitterはサークル代表の「はりー」さんが担当しており、私はノータッチ。もともとは、はりーさんが単独でゲムマ19秋に出展する予定だったが、仲間内で話している内に「みんなで手伝おう」みたいなことになり、さらに「各々が作品も作ろう」となった。

結果的には一時の盛り上がりに過ぎなかった部分も多々あって、現時点では、はりーさんと私の2人だけが作品を出し、他のメンバーは売り子や試遊対応として参加する形に落ち着いた。

3.

私がゲムマに初めて行ったのは2018秋。大半のサークルが、メーカー製品と見分けのつかないハイクオリティの作品を売っており、すごいな……と思った。コミケの「薄い本」と異なり、箱の大きさにせよ、内容物の量にせよ、平均レベルにおいてプロとアマチュアに明確な差がない。そして価格にも差がない。しかも、アマチュアの作品が、軒並オリジナルなのだった。

すごい場だ、と思った。

ヒット作を持ち、再販を繰り返して売り続けられるサークルは、だんだん企業ブースへと移動していく。じつは「企業ブース」といっても、実際には「よく売れてるサークル」というケースが少なくない。こういう世界で、営利企業として生き残っていくのは大変だな、と思った。さらに、新規参入のサークルがいきなり企業ブースに出展し、それで成功することさえある。プロとアマチュアの境界が、客目線でいうと、本当にない。

作り手目線でいえば、もちろん差はある。自分の労賃を「趣味だからタダ」と考えるから「利益が出る」のがアマチュア、社員に給料を払っても利益が出るのがプロである。境界線上の存在はあるけれど、明確なプロが存在するのは確かだ。

4.

ゲームマーケットは、文学フリマまどと比較して、「がっつり売りたい」サークルが多いと感じる。理由は明らかで、初期投資が大きいからだ。いま40Pのオフセット本100冊程度なら、数万円で作れる。売れなくても、箱ひとつで十分収まる。しかしボードゲームが全く売れなかった場合、数十万円の赤字になり、複数の大箱が残ってしまう。そりゃ必死にもなる。

……と、当初は考えたのだけれど、「なんか変だな」「そんな説明じゃ納得できないな」と思うようになった。だって、仮に1個も売れなかったとしたって、自動車趣味とか、旅行趣味などと比較すれば、大した出費ではないからだ。売れ残りも、さっさと捨てればいい話でしかない。

私の現在の仮説は、「文学フリマなどと比較して、儲かるサークルの割合が高いことが、大勢が熱心に売る根本原因」というもの。ほとんどのサークルが赤字なら、そういう前提で文化が成立する。しかしゲムマでは、半分のサークルが黒字となっている。だから、赤字のまま参加を続けるのが、文化的に苦痛になる。ゆえに、赤字サークルの淘汰率が高い。

そして、「手作り感のある作品が売れない傾向が明確に存在し、儲けたいならアートワークにこだわる必要がある」ために、平均のクオリティがとんでもないことになっている。買い手としては結構だけれども、趣味の場としては、あまり望ましい状態ではないと感じる。

5.

コミケでも同じだろうけど、ゲムマというのは広報ゼロの状態で出展して作品が売れるほど甘い場ではない。

私自身、事前に買う予定がなかった作品をいくつも買ってはいるものの、それらはチラシの出来なり、タイトルとモチーフのキャッチーさなり、試遊を勧誘する人の名人芸なりがあっての結果であって、単に価格が安いとかで買った作品はひとつもない。「遊んでみたら面白い」では、どうにもならない。まず「遊んでもらう」ことのハードルが高いのだ。

それに結局は私も、事前情報で興味を持って買った作品が過半だった。「なるべく当日、その場の判断で買いたい」と思っていてさえ、そうだったのだ。

当日に頑張っても、リカバリーできる領域は限られているわけであり、事前の広報を頑張らねばならない。

うーん、でも、「別に売れなくてもいい」とも、思ってはいるんだよね。だから、有効なことは何でもやろう、とは、実は思ってない。気が進まないことは、やらない。アドビのイラストレーターとか、使い方を覚える気は全くない。チラシの商品写真風CGのためにパッケージを3DCG化する気もないし、遊び方説明の動画を作る気もない。

「やりたくないことをやらない」のが優先順位の最上位。この大前提を満たしたうえで、やれることはやろう、と。

6.

というわけで、話は冒頭に戻る。

ゲムマの宣伝はTwitterが主戦場。でも150字で説明できる内容は限られているし、どんどん投稿が埋もれてしまう問題もある。一日に5分くらいしかスマホを触らない私には、Twitterはツライ。それでもTwitterは使うとして、単体で戦うのは厳しいから、ブログも活用したい。

では、このブログを再開するか、新ブログにするか。

数日間、試した結論としては、「新ブログがいいかな」と。新ブログではゲムマに関連する話しか、書かないことにしたいのと、あと、「創作じゃなくて実記です」というスタンスで書きたいのも大きい。新ブログ、もしご興味があれば、よろしくお願いします。

基本、「小説」を再開するつもりはないんだけれども、とはいえ、ひとつのブログを書いていると、だんだん投稿の心理的ハードルが下がってくる。そうすると、3年もブログをほったらかしていた私のような人間でも、なんかゲムマと関係ない話も、書きたくなる可能性がある。そうしたら、こっちのブログに投稿する可能性も、なくはない。

あんまり、期待はしないでください。十中八九、このまま年単位でまた沈黙すると思います。

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