C-0004 DOS プロンプトの便利ワザ DOSKEY

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マイナーな外部コマンド「 DOSKEY 」

DOS プロンプトでは、 Windows の UI では面倒な一括操作などが簡単にできるので、今でも重宝しているという人もいることでしょう。

DOS プロンプトを使うと、タイピング速度が速ければ、マウスを使うよりずっと高速に作業ができます。しかし、いくらタイピングが速くても、同じような操作を繰り返す場合や、パスのほんの一文字の打ち間違いでエラーに――コマンド又はファイル名が違います、とか――なってしまうと、コマンドをいちいち入力し直すのが面倒に感じられてくるでしょう。少なくとも、私はそうです。そこで紹介するのが、知られていそうで以外と知られていない便利なコマンド「 DOSKEY 」です。

DOS プロンプトを起動して、 DOSKEY とタイプして Enter すると、 DOSKEY を組み込むことができます。

C:\WINDOWS>doskeyEnter
DOSKEY が組み込まれました.
C:\WINDOWS>

画面にはこんな感じで表示されるはずです。

主な使い方

ヒストリ

DOSKEY にはいろいろな機能がありますが、特に便利なのがヒストリ(履歴)機能です。これは、一度入力したコマンドを記録しておいて、次回以降はそれをワンキーで呼び出せるというものです。

例えば、あるディレクトリで dir /w *.exe とコマンドを実行した後、一つ上のディレクトリに移動してもう一度同じ操作をしたいという場合、上のディレクトリに移動した状態でカーソルの を一回押せば、先ほどのコマンドがそっくりそのまま入力されます。( Enter で実行できます)

また、この履歴は複数記憶されます。例えば dir の後で attrib を実行した場合、 を1回押すと attrib 、もう1回で dir と表示されます。

ちなみに、このヒストリの内容は DOSKEY の終了まで保持されます。逆に言うと、一度 DOS プロンプトを閉じるとヒストリは全てクリアされてしまうということです。

挿入モード

DOS プロンプトは起動直後は「上書きモード」になっていて、文字の前で新しい文字を入力すると、その後ろにあった文字に上書きしていってしまいます。行中の1文字だけを修正する場合は insert で挿入モードに切りかえる必要があります。が、一度コマンドを入力( Enter )すると勝手に上書きモードに戻ってしまうので、ミスタイプの度にいちいち insert を押さなければなりません。これは非常に面倒です。

こういうときにも DOSKEY は役立ちます。 DOSKEY を組み込む際、オプションで DOSKEY /INSERT と指定してください(大文字でも小文字でも可)。こうすることで初期状態が「挿入モード」になり、いちいち insert を入力する手間が省けます。ミスタイプが多い人(私とか)は重宝することまちがい無しでしょう。

DOSKEY が常に有効になるようにする

DOS プロンプトを使う人の中には、 PowerToys や窓の手の設定でフォルダの右クリックから DOS プロンプトを使用しているという方もいるでしょうが、 DOSKEY は DOS プロンプトと一緒に終了してしまうので、 DOS プロンプトを開くたびにいちいち DOSKEY を起動させなければなりません。これはちょっと面倒です。そこで、 DOS プロンプト起動時に自動的に DOSKEY を実行する方法をご紹介しましょう。

Windows のインストールされているディレクトリ( AT 互換機では C:\WINDOWS )を開き、 Command という名の DOS 用ショートカットファイルを見つけて(フォルダの内容を表示している部分をクリックして command と素早く打ち込めばすぐに見つかります)、右クリックからプロパティを開きます。それから、「プログラム」タブの中の「バッチファイル」という部分に doskey /insert と入力し、「 OK 」してダイアログを閉じましょう。これで、 DOS プロンプトを開いたときに自動で DOSKEY が組み込まれるようになります。(日本語入力と併用するときは、 dosime doskey /insert と入力します)