C-0018 エクスプローラを使いこなす
- 1999/4/23
- 2000/3/24
- 2001/12/27
※以下の文は全て非推奨です。読むことも、いかなる影響を受けることも、推奨しません。
エクスプローラとは?
Windows そのものといってもいいのにあまり目立たないのが、「エクスプローラ」というプログラム。実は、タスクバーやスタートメニュー、デスクトップ、フォルダウィンドウ、「ファイルを開く」ダイアログ等々……こういった、 Windows でユーザーの触れる「 Windows の機能」のほとんどが、エクスプローラによって提供されています。
ここで解説するのは、スタートメニューから起動できる「エクスプローラ」――つまり、画面左にツリービューを表示した状態のもののことです。
ツリービューを表示したエクスプローラは、ファイラ(ファイル管理ツール)として機能します。エクスプローラは Windows そのものでもあるためシステムとの親和性が高く、使いようによってはこれ一つで色々なことができます。
エクスプローラの活用
- エクスプローラをすぐに起動できるようにする
- 基本的な使い方
- ファイルを探す
- フォルダ内のファイルを探す
- 好きなフォルダを開いて起動する
- フォルダ内の表示領域を広くする
- ファイルの整理順を記憶させる(別項)
エクスプローラをすぐに起動できるようにする
エクスプローラのショートカットは、標準状態ではちょっと使いづらい所に置いてあります。まずは、デスクトップ上にショートカットを作成しておきましょう。
タスクバーのスタートボタンの上 で右クリックして、メニューから「開く」を選びます。するとスタートメニューの中身がフォルダウィンドウで表示されるので、ここで「プログラム」→「メイン」と開いていきます。すると、「エクスプローラ」というアイコンがあります。今度はこれを右ドラッグして、デスクトップ上でボタンを離しましょう。メニューが出るので、「ここにコピー」を選択すれば、デスクトップ上の使い易い位置にエクスプローラのショートカットを作ることができます。
基本的な使い方
ショートカットをダブルクリックすると、エクスプローラが起動できます。ウィンドウの左にあるのが「ツリービュー」、右がフォルダウィンドウで、ツリービューで選択したフォルダの内容が右に表示される仕組みになっています。
エクスプローラは左側のツリービューを使ってあちこちのフォルダを行ったり来たり出来るようになっています。ファイルの整理などには、フォルダウィンドウでの操作よりもこのエクスプローラでの操作の方がずっと簡単です。
尚、このツリービューで、フォルダの左に「+」と表示されている部分があると思います。ここをクリックすると、そのフォルダをダブルクリックしたのと同じように、下位のフォルダがずらっと表示されます。目的のフォルダが分かっていて素早く開きたいときは、これを使ってスピーディーに作業をすることができます。
ファイルを探す(検索)
データファイルの保存場所が分からなくなったり、あるファイルを探し出すときに役立つのが、検索機能です。ツリービューで特定のフォルダ、或いはドライブの上で右クリックしてメニューから「検索」を選択することで、そのフォルダ以下からファイルを検索できるようになっています(マシン全体からの検索も可能です)。
検索では「ワイルドカード」というものが使えます。ワイルドカードとはファイル名の一部を代替してくれる文字で、* は任意の文字列を、 ? は任意の一文字を代替できます。例えば、
- file001.txt
- file002.txt
- file022.txt
- file182.txt
- data002.bmp
- data003.bmp
こういうファイル群があった場合、検索条件に file00? と指定してやると、ファイル名の中に「 file00 」ともう一文字を含むファイル名が検索できます。上記の例では以下の二つだけがマッチし、リストアップされます。
- file001.txt
- file002.txt
また、この ? は複数の併用が可能で、「 file??2 」と指定すれば、以下の3つを探し出すことができます。
- file001.txt
- file002.txt
- file022.txt
また、 ? の代わりに*を使うと、0個以上の任意の文字列を表現することができます。例えば、*002* とすれば、ファイル名のどこかに「002」を含んだファイルを検索できるようになっています(普通に「002」と打っただけでも自動的にこういう処理がされますが、一応参考に)。
- file002.txt
- data002.bmp
また、特定の語を含んだ文章が書いてあるファイルだけを探し出したい場合などは、ファイル中の文字列を検索条件にしてファイルを探すこともできます。「含まれる文字列」の部分がそれです。例えば「マイクロソフト」という記述のある文書だけを探し出したいときは、この機能を使うと便利です。
この他、ファイルが作成・更新された日付などでの検索も可能です。
尚、「 D ドライブにあるテキストファイルで、1月以降に更新されていて、ウィンドウズという単語を含んでいるもの」といった具合に、検索条件は複数重ねることが出来ます。
フォルダ内のファイルを探す
Windows フォルダや System フォルダなど、大量のファイルがある中で目的のファイルを探し出すのは一苦労です。かといっていちいち検索するのは面倒。そういう場合に有効なのが、キーボード操作によるファイルの提示です。
例えば、「『 C:\windows 』フォルダの中にある『 explore.exe 』というファイル」を探す必要があったとしましょう。ファイルの位置が分かっているので、検索ツールを起動する必要はありません。まずはツリービューを使って、普通にフォルダを開いていきます。
※ Windows フォルダは、 Windows 98 ではそのまま中身を見ることはできませんので、「ファイルの表示」をクリックして中身を表示できるようにしておきます。
この中から目的のファイル( explorer.exe )を探し出してみることにします。といっても、目で追って探すわけではありません。フォルダウィンドウ(の背景部分)を一回クリックしてフォルダウィンドウをアクティブにした後、キーボードから目的のファイルの名前を、頭から何文字か入力します。 e x p …… とトン、トン、と入力していくのがコツです(あまり遅すぎると認識されません)。
どうでしょうか? 大体、2〜 3 文字目まで入力したあたりで、目的の「 explorer.exe 」が反転表示されたはずです。この要領で、大量のファイルがある中から目的のものを高速に探すことができます。
ちなみに、この機能は「ファイルを開く」ダイアログや普通のフォルダウィンドウでも使えます。利用できる局面は多いですので、是非憶えておきましょう。
最初に表示されるフォルダを変える
エクスプローラは、必ず「 C:\ 」、つまり C ドライブの中身を表示した状態で起動されます。しかし、目的のドライブが D であったりする場合、いちいちツリービューをスクロールさせるのは面倒です。
実は、エクスプローラは、起動時に表示されるフォルダを変更することができます。
前準備と同様の手順で、まずはデスクトップ上にショートカットをコピーします。できたショートカットを右クリックして「プロパティ」を選択すると、ショートカットのプロパティが開かれます。
まん中辺りに「リンク先」と書かれた部分があり、そのテキストボックスに
C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,C:\
と表示されているはずです(「 EXPLORER.EXE /n,/e,C:\ 」だけの場合もあります)。カンのいい人はもうお気づきかもしれませんが、この最後の「 C:\ 」の部分を書き換えれば、そのフォルダを開いた状態でエクスプローラを起動できます。
例えば、以下のように書き換えれば、スタートメニューの中身を表示した状態のエクスプローラを起動できます。
C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,C:\Windows\スタート メニュー\
ちなみに、以下のようにしておくと、最初に「デスクトップ」を開いた状態で起動することができます。
C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,/root,
また、先ほどの例で
C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE /n,/e,/root,C:\Windows\スタート メニュー\
のように「 /root, 」を追記することで、そのフォルダ以下を表示して起動できます。余計な上位フォルダが表示されない分、左側のツリービューがスッキリして作業が効率的に行えますので、こうしたショートカットを併用するのも手でしょう。
尚、私はこうしたショートカットをいくつか作っておいて、スタートメニュー内に置いています。 これに加えて、 LR-Menu あたりのランチャーと併用すれば、なかなか便利になるのではないでしょうか。
フォルダ内の表示領域を広くする
フォルダの内容表示領域を広くとれば、一度に表示できるアイコンが増えて、操作性が向上します。
- アイコンの表示を「一覧」にする
「表示 (V) 」→「一覧 (L) 」にチェックを入れると、小さいアイコンの一覧表示になります。「小さいアイコン」に比べて、こっちだとファイルが自動的に整列されるため、何かと便利です。
- アドレスバーを隠す
Windows 95 + IE 4.x 以上 や Windows 98 など、 IE のシェル統合機能が働いている場合、エクスプローラに IE のような機能が追加されます。が、アドレスバー( IE では URL が表示される領域)はあまり使い所がありませんので、この際、隠してしまいましょう。
「表示 (V) 」→「ツールバー (T) 」→「アドレスバー (A) 」のチェックを外せば OK です。
- ボタンを小さくする
- Web 表示をなくす
Web 表示が有効だと、フォルダビューの中でデータ表示部分が無駄に表示領域を食ってしまいます。必要時にはファイルを右クリック→プロパティで詳細な情報を知ることができますので、このナビゲーションも消してしまいましょう。
フォルダオプションの「全般」タブで「カスタム」を選択し、「 Web コンテンツのフォルダ内での表示」で「 [ 表示 ] メニューから〜」にチェックを入れてください。その後、「表示 (V) 」→「 Web ページ (W) 」のチェックを外せば、以後は普通のフォルダを開くときにはナビゲーションが出ません。
IE のシェル統合が働いている場合、エクスプローラの標準のボタンが大きい表示になります。これでは無駄に場所をとるばかりなので、小さい表示( Windows 95 と同じサイズ)にしてしまいましょう。
Windows 98 なら、「表示 (V) 」→「フォルダオプション (O) 」を開き、「表示」タブで「カスタム設定」→「大きいアイコンを使う」のチェックを外しましょう。
Windows 95 + IE の場合、確か「コントロールパネル」→「インターネットオプション」の「詳細設定」タブの中に「小さいアイコンを使う」といったチェック項目があると思います。
ついでに、「表示 (V) 」→「ツールバー (T) 」→「ボタンの文字列 (T) 」のチェックを外して、邪魔な文字列も消しましょう。
とりあえずは、こんな所でしょうか。
エクスプローラには、これらの他にも便利な機能がたくさんありますので、是非使いこなせるようになりましょう。せっかくあるものを、利用しない手はありません。