趣味Web 小説 2003-01-30

産経抄を批判する/クローン人間と一卵性双生児

産経新聞論説委員の石井英夫さんは、乱暴にいってしまえば一日に書く記事は一本の短いコラムだけだというのに、しばしばろくな取材もせずに思いついたことをそのまま書く。1月29日の産経抄にはこんな記述があった。

たまたま開いた『水明』という句誌の一月号に主宰・星野紗一氏の現代俳句があり、「鯛焼ぞくぞくクローン人間生まれさう」と。なるほどタイ焼きやタコ焼きなどのように、鉄板の鋳型でクローン人間が作られる悪夢を見た思いになった。

しかしタイ焼きならばしっぽまであんこが入っていないのもあるし、タコ焼きなら具のタコに大小の違いもあるだろう。ところがクローン人間なら同じ遺伝子をもつ個体だから、寸分たがわぬものが生まれる。クローン人間は“コピー人間”かもしれない。

クローン人間という言葉の響きだけで何事かを判断する人が多すぎる。石井さんもその仲間だったようだ。以下、反論を述べる。

以上の内容を、産経新聞社に産経抄筆者様としてメールで送った。いやしくも記者を名乗るならば、記事は取材に基づいて書くべし、といったいらざる言葉も添えた。私はバカだ。

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