趣味Web 小説 2003-03-08

対論:斬鉄剣 4

斬鉄剣の今回の更新について、感想を書きとめておきます。私はナミさんの意見に興味があります。毎回、これが最後かな、と思っているのですが、今回またご意見いただけてありがたく思っています。「失せろ」というタイトルのインパクトも、いつものことということで。

徳保氏の掲示板か何かでウチの解析の「URLをちゃんとリンクしてWEB上にあるモノは全てリンクで公開されても文句は言えないということを思い知らせてやればよかった」みたいな彼の発言を見たハズだったんですが、削除されたのか、それとも気のせいだったのかしら。確かに間違ってはいないとは思うけど、個人的にはあまり好きになれない考え方だね。完璧な理屈も結構だけど、理屈以前の暗黙の了解みたいなモノってあるとオレは思うんだけども。少なくとも2ちゃん以外でウチの解析が見れるって公に宣伝したのは彼が初だったしね。だいたい足跡があったからと言うけどそれってホントにオレの足跡なんでしょうかね。時々ウチの解析からウチの本体に飛んでくる人もいるくらいだし、オレもウチの解析が見ようと思えば見れるつうのは知ってるワケでわざわざ足跡残すようなコトはしてないんですが。ぶっちゃけ解析ページから直接リンクでは飛ばないで、URLコピペしてやってたんで簡単には足跡なんか残らないはずなんですけどね。まあどうでもいいことなんですが。

私の発言は今でも掲示板で読めます。No.162 です。

さて、私は暗黙の了解に配慮したので、実際にはリンクしませんでした。掲示板でも、です。配慮するなら、公開されているという事実も伏せるべきだ、という考えもあるでしょう。私はそう考えませんでしたが、これがふつうだとは思っていません。たしかにふつうは、そうした事実も指摘しないのでしょうね。

ところで、アクセス解析からの足跡を、ナミさんによるものと決めつけたのは私の早とちりでした。お詫び申し上げます。

正直、今の流れの中でオレが過去の失敗をうんぬん言われることに対して、いまいちピンとこなくなってきている。あれほど忌むべき行為だったハズのことが今ではその辺で日常茶飯事のように起こっている。そんな中でオレに対して「お前が言うな」と言いながらやってるコトは批判リンク晒し行為だったりするサイト群を見ていると、複雑な気分になる。果たしてオレはこいつらにそんなコト言われる筋合いあるんだろうかと思うようになってきた。だからってランク制リンクとかが最低な行為である事には変わりはないし、アレがオレの冒した最大の失敗だったという自覚も変わらない。だからってこの流れを否定する気にもならない。携帯電話が当たり前のように普及したのと同じように、こういう事が当たり前になっただけなのかも知れない。

暗黙の了解が、次第に変容してきたのでしょうね。批判するならむしろリンクを添えた方がいいという考え方が広まってきたのではないか、と私は肯定的に考えているのですが……。

さて、私が思うに、ナミさんのランク制リンク事件も、理屈は通っていたと思います。駄目サイトは晒し上げると宣言されていて、実際その通りにしたわけです。ところがこれは、当時の暗黙の了解を破った出来事だった。程度の問題、というのはまさに暗黙の了解に任されている分野です。

ナミさんは、やり過ぎました。景気のようなもので、いったん行き過ぎると強烈な反動を食います。そのためナミさんは、通常よりずっと厳しい制約を遵守することを求められました。これはいっときの空気の流れの問題ですから、しばらく自重されたらよかったのです。ところが、糞はひどかった、反省して今度から直腸とする、とやってしまった。もう少し我慢すればよかったのにと思いますが、こうなってしまうともう、何をやっても後の祭りです。

空気を読み誤ることは、誰にも起こりうるでしょう。しかしそのとき、注意されてもなお悪い方向へと突進してしまう人は、あまりいません。慎重になるからです。ナミさんは、かつて決定的に空気を読み誤り続け、その悲惨な状況があまりに印象的なので、みな忘れたくても忘れられないのです。もともとの出来事は冷静に見直せばそれほど凄まじい失敗ではなかったのですが、対応がまずかったわけです。

当時も今も、批判者は当然のようにランク制リンクという発想自体を攻撃します。しかしそれは批判につきものの、「踏み込み」に過ぎず、本当のところはやり過ぎを批判しているだけです。それは当然のことなんです。斬鉄剣を手厳しく批判するサイトがやっていることも、他者を貶める評価をするという意味ではランク制リンクと同根だからです。

でもそれをナミさん自身が指摘してはいけない。ナミさんはそうした暗黙の了解を、次々と破ってきました。最近のウォッチャー批判のいくつかもそうです。言論の自由があるから、ナミさんにはそれを言う権利があります。けれども、暗黙の了解を踏まえて、いわずに黙るのが常識的な対応なのです。それができないから、あれこれいわれるのでしょうし、いつまでも2ちゃんねるで話題になり続けるのです。

はるのネット一人旅が当サイトへWebデザインアドバイスを申し込んで話題となったとき、懐かしいという声が聞かれました。はるさんはずっと更新し続けているのですが、脳止騒動に関わっていった一時期を除き、常識的な更新しかしなかったので、ウォッチャーの関心を失っていったのでした。無情な日常や塾憂など、こうした例はいくらでもあるというのに、なぜナミさんは見習おうとされないのでしょうか。あるいはたろたまだって、長年辛口更新を続けてきましたが、それが大問題となったのは今回が初めてでした。

私は、ナミさんが暗黙の了解ということを言い出すのを、少々意外に感じました。と同時に、これだからいつまでも叩かれるのだな、とも思いました。ランク制リンク事件の何が一番まずかったのか、わかっていらっしゃらないのだな、と。やり過ぎたことと暗黙の了解を無視した更新をし続けたこと、反省し今後に活かすべきはそのことだったというのに、ランク制リンク自体がまずかったと思ってしまったから、「あいつもこいつも同じようなことをしているのに、なぜ俺だけ」という出口のない迷路に陥るのです。

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