クリエイティブコモンズの用意する11種類のライセンスのうち、もっとも使用条件の緩やかなのがシェアアライク 1.0(二次的著作物の同一条件許諾)です。当サイトの条件はさらに緩いので、補足事項を添えつつ、あらためて解説します。
ようするに「何をしてもいいけれど、その場合、私は徹底的に無責任を貫きますよ」ということです。私の著作物を商用目的で転載・改変してもいいのはもちろんのこと、転載・改変者が「これは私の著作物です!」と主張することさえ要求しています。CCでは原著者の定めたライセンスにみな従うことが要求されますが、私はそれを要求しません。
すると、同じ著作物が当サイトでは「転載OK」として、別のサイトでは「転載不可」として同時に公開されるのみならず、同じ著作物について複数の人物が著作者として名乗りを上げることになります。それで混乱は起きないのか? ということですけれども、私はここで日本の著作権法を援用したいと思います。結局のところ、本当の著作者は私です。そして著作人格権は放棄することができません。つまり私の要求は虚偽表示の強制なのです。
著作権法違反は親告罪です。そして、真の著作者である私は訴訟を起こしません。よって、転載・改変者が「無断転載禁止」と書いても、みなそれを無視していいのです。転載・改変者が私を差し置いて訴えを起こすことはないでしょう。けれども転載・改変者が「無断転載禁止」と書けば、原本である当サイトをご存じない方は、基本的にそれに従うでしょう。また、少なくとも改変部分については改変者の著作権があるわけです。だから、「無断転載禁止」といった表示は無意味ではありません。
あ、ずるいなあ! って思われましたか。無責任になりたいといいつつ、いざとなると権利をガッチリ主張して。……でも、みんな杞憂だと思いますよ。もともとこれは当サイトが趣味の個人サイトであるという前提の上でやっていることですから。「All rights reserved.」なんて書いているサイトが世の中には少なからずあるわけで、そういうサイトが当サイトの記事を転載してもその手の表記につっこみが入らないようにしたい、というのが当初の意図(の一部)だったりします。今にして思えば、それこそ杞憂のような。
まあ私の書いた記事なんてのは大したものじゃないので、権利だなんだということを考える方が無駄ですね。しゃかりきになってみても、権利を守るコストが守られる権利より大きい。そんな考えも背景にあります。(こういう考え方は、しばしば有用です)