趣味Web 小説 2004-02-21

携帯電話向けコンテンツ作成解説書レビュー

Amazon でいくつかカスタマーレビューを書きました。携帯電話向けコンテンツ作成の解説書ばかりですけれども。(全部、読むには読んだ本ですが、みんな買ったわけじゃありません)

基本的に私は「仕様通りにやればいい。もしそれで問題が生じたら、ダメな Web ブラウザがいけないんだ」という発想をします。そこで今回、携帯電話向けコンテンツの製作について解説した本のレビューにおいても、「HDML の解説は趣味の人にはもう要らない」という立場を一貫させてみました。

「少数派への配慮」という意味では、音声系ブラウザへの対応も古い携帯電話への対応も同じことでしょうが、本質的には異なる話だと私は考えます。端的にいえば、「時間が解決する問題か否か」ということです。古い携帯電話はいずれ消えます。しかし音声系ブラウザは永遠に音声系ブラウザです。

古い携帯電話への対応なんてことを考えると、同じページをキャリア毎にいくつも作らねばなりません。手作業でそれをやるのはあまり現実的な話ではないし、自動生成する環境を構築できるような人なら、たぶん上記のような書籍は既に卒業しているだろうと思うわけです。だから趣味の人は、一般的には汎用文書をひとつだけ作ることになるでしょう。とすれば現時点においては HTML 文書のマークアップ原語には Compact HTML か XHTML Basic か XHTML MP を用いることになるわけで、HDML の出る幕はありません。というわけで、プロ仕様でない HDML 解説書には軒並み低い点をつけました。

では XHTML を解説している本の内容が素晴らしいかというと、そうでもない。まなさんが厳しくレビューされている通り、いい加減な記述が無数にあります。でも、代替となる解説書がないわけで。じゃあ仕様書を読めばいい……ということになるのだろうけれども、やっぱり初心者には読みにくいですね。Web 上の解説も同様で、素人にも読みやすくわかりやすいのは(間違い含みとはいえ)解説書。しかも実務上の問題はないも同然。つまり、間違ってはいても使えないわけじゃないし代わりの本もないのだから、インフォシェルの著書は星2つにしました。

EZwebホームページ制作完全マニュアルはプロ向けの本だと思う。内容が古びたとはいえ、その道の人には今でも有用だということで星3つ。作ってみよう!ビジネスユーザのためのiモード対応ホームページはビジネスマンの教養書として読めば有用か。それで星2つ。

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