趣味Web 小説 2004-02-26

Trackback と精神力の問題

ところで、徳保さまにはTrackback出来ないんですよねぇ。したいなぁ(^^; 今回の件に関しては読んでくださるだろうという確信がありますが(^^; やっぱり一度慣れるととても便利な機能なんですよね、Trackbackって。

私が MT を使っていながら Trackback を受け付けない理由はひとつしかありません。精神力に十分な余裕が無いからです。

よそのサイトを見て回っていますと、つまらない Trackback が非常に多いことに気付きます。まあ、当の管理人さんは喜んでいたりするから、私が口を出すような話ではないわけですけれども。とにかく、自分がその管理人だったら、絶対に削除したい Trackback が世の中には多いという現実は、私にとっては無視できないものです。もし Trackback を受け付けたら、自分のところにもつまらん記事がたくさん Trackback されることが容易に想像できるわけです。

もちろん、つまらんと思ったら削除すればいいんです。掲示板への書き込みと同じで、それが真摯なものであれ何であれ、消したければ消せばいい。書き込みや Trackback が消されないという紳士協定はもともと結ばれていないわけで、無契約の状態にあるわけだから、気に入らないものはザクザク消しても訴えられる心配はありません。「消されたくなければ、正当な理由無く消すことはありませんという契約を交わしたサーバ屋のところで書けばいいだろう」という話になる。

でも現実には、そうは問屋が卸さない。ネットマナー問題と同じで、ある「場」における多数派の感情論は、正義と等号で結ばれます。例えば、掲示板への真摯な書き込みを単に気に入らないという理由で消すのは「悪」である、という発想をする人がテキストサイト界隈には多い。(一応、念のために書いておきますけど、これはよその業界では通用しませんよ。例えば同人系サイトでは「場にふさわしくない書き込みを消すのは管理人の当然の権利」だったりするので、メモを勧めます。真摯な批判でも、掲示板に書いたら消されて当然ですから要注意。それを「厨房理論」と決め付けたところで、建設的な結果を生むとは思えません。価値観が違う人に「こちら側」の論理は通用しないのです)

Trackback も、おそらく同じことになります。「こんなつまらん記事を Trackback しやがって」といってザクザク消していくと、「何で消すんですか? 私の記事の何がご不満だったのでしょうか?」という人が出てくる。いちいち説明するような理由があるか、という話なんだけれども、そう答えたら怒り出すので困った話です。無視すればいいじゃないか、というのは他人のことだからいえる話で、なかなか無視するにもエネルギーが要るのです。コメントもそうですね。よそのサイトについているコメントの9割以上は私から見るとクズです。よくもまあ**さんの玉稿にこんなくだらないコメントを寄せるもんだな、と思う(私のコメントも同類ですがね)。でも、そんなくだらないものでも、消すと問題にする人が出てくる。

「消されて怒るやつはバカ。消されたくなければ自分のところで書けよ」と何回いっても、納得しない人は納得しないし、仮に100人納得させても、すぐに101人目のクレーマーが登場することは目に見えています。

こういった「戦い」をやるには精神力が必要です。他の「戦い」で疲弊している今の私に、戦線を拡大する余裕はありません。だから、こちらの都合をつけつつ Trackback 問題で「戦い」をやらずにすむよう、現在のようなやり方をしているわけです。最初から Trackback できないようにしている分には、怒る人はいないんですね。せいぜい残念がるくらい。それでいて、Trackback したものを消されると怒る。「全然できない」より「できるけど消されることもある」方がマシだと思うのですが、不思議なこともあるものです。

追記:2004年3月2日

ウチはTrackBackをざくざく削除してますが、抗議はきたことありませんよ。もし、きたとしても、サイトで説明しているこちらのスタンスを再度主張するだけですが。

おそらく「削除したい」の程度の問題なんですね。私は「たぶん読者の大半はこの Trackback を有用だと思うだろう」という記事でも、気に食わなければ削除したい。説明できるような理由ならまだいいけれど、「ムカつくので削除しました」では、ちょっと通用しないだろうと思うのです。それがお返し Trackback のようなものならまだいいですけど、真摯な意見だったりした場合には……。「あ、この人嫌いなんだよね」とかそういったレベルでサクっと削除してしまうと、数回は咎められなくても、いつかやられるのではないか。

私はこのサイトについて、自分の世界というか作品のようなものという気持ちがあって、他人に変な(?)干渉をされたくないんです。私は比較的ていねいにリファラをチェックしているので、Trackback がなくてもリンクつきのコメントはたいてい拾うことができます。それで十分なんじゃないかと思っているわけですね。

ごく単純には、アクセス解析を公開してしまえば言及元など簡単に示すことができるわけです。検索エンジンとアンテナを除外すれば、案外ノイズは少ないわけで。何故それをやっていないのかというあたり、ご理解いただきたいところ。

いやぁ、その節はどうも……。

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