趣味Web 小説 2004-04-05

リンクによる参照

私の休んでいる間に結論(?)が出たようで。

例によって怪しい例え話をすると、私は img 要素も object 要素も iframe 要素も、いわば部屋に置かれたテレビのようなものだと思っているわけです。テレビの画面に何が映っていようとも、それは部屋そのものじゃない。拾った電波が、とある機構を経て像を結んでいるだけです。テレビには手持ちのビデオも映すことができる、という意味でも、何となくそれらしい例えになっているような気がします。

「転載」なら、リソース自体が移動というかコピーされるわけです。「引用」だって、そう。img 要素や iframe 要素は、リソースの位置を動かさないし、そもそもリソース自体には何らの影響も与えません。ただ、参照するだけ。参照した結果として、得られた情報を embed という形で表現したりするわけだけれども、それはパッと見の話に過ぎないわけで。

embed を「埋め込み」と訳してしまうと、あたかもリソース自体が転載されてしまうような印象がありますよね。だから、私はニュアンス重視で「リンクによる参照」と書きました。だいたいよく読まずに人の意見を早合点する人が多いから、クリティカルな誤解を避けるためには、戦略的にはこれでよかったんじゃないかと思います。私はそふぃあさんの示された HLink についてはほとんど無知だったのですが、たいへん勉強になったというか、ホッとしました。

HLink はまだ草案に過ぎないわけですが、このような規格案が出てくること自体が、W3C の考える広義の link 概念がいかなるものであるかをよく指し示しているものと思います。a 要素だけが link なんじゃなくて。というか、そういうことをいうなら link は link 要素なんだから、であれば embed だろうと relace だろうとそれは表現上の違いに過ぎなくて云々という結論に辿りつかざるを得ない。

……などと不勉強を省みずに書いていると、また足元をすくわれかねないので、ひとまず閉じます。

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