趣味Web 小説 2004-04-22

hibiscus

  1. シングルカラムの MT(dotnote Days...)
  2. blogツールのsingle column layout(適宜覚書)
  3. Weblogとカラム数(highbiscus)
  4. シングルカラムの MT(.slow)
  5. 時代に逆行1カラム作戦(unmovabletype.org)
  6. カラム数(Wellinton's blog)

実家の庭にも植わっている花のきれいなハイビスカスは、英語で書くと hibiscus だったような気がする。それだけ、ちょっと気になった。

補記

私は面倒くさがりなのでスクロールが好きでない。そこでブラウザを最大化し、文字を自分が読める最小サイズに設定し、ユーザスタイルシートで目いっぱい1行字数を増やして HTML 文書を読んでいる。1行字数は30字程度が読みやすいなどといわれる。一般論としては正しいのだろうが、私自身は賛同しない。

ところが私は、あまり長い段落も好きではない。200字程度書いたら段落を分けてほしいと思っているし、自分も概ねそうしているつもりだ。

その一方で、ひとまとまりの文書を分割されるのはスクロールよりもっと嫌いで、許し難いとさえ感じることがある。回線が細いので、リンクを辿るたびに1分以上も無駄に待たされることがしばしばだ。非常にイライラさせられる。

それでいて、長文は大好きだ。書籍というメディアは素晴らしいと思う。

以上の独白は一見矛盾しているようだが、じつはそうではない。優先順位の問題なのだ。私は長文が好きなので、長文を理由とするスクロールは許容する。しかし1行字数を減らした結果としてのスクロール量増大は望むところではないし、親切で文書を分割されるのは大きなお世話だ。書籍の場合、分厚くて文字が詰まっている本は好きだけれど、下半分がスカスカの本は嫌いで、薄っぺらい本に分冊されることには怒りを感じることさえある……わけだ。

もう少しだけ追記(2004年4月25日)

私は自身にとって読みやすいデザインを追求した結果、マルチカラムを基本的に避けるようになった。現在のデザインが多くの方にとって読みにくいものかもしれないことは、もちろん承知している。ただ、シングルカラムのデザインを好む人は割合としては少なくとも、人数は数百万人いてもおかしくない。世界中の Web サイトがマルチカラムのデザインになってしまったら、その人々は悲しむだろう。

というわけで、私は私の好きなデザインを追求していけばいいのではないかと考えている。

特定層に対して最高のパフォーマンスを提供したいと考えることは、間違いとはいえないと私は思う。1行30字程度が読みやすいと考えている人が世の中に多く、そして現にその声に応えたデザインを採用している Web サイトが少なくない現状において、誰もがひと手間かければお望みの表示結果を得られるという考え方を閲覧者に啓蒙しても、その言葉は届かないことが多いだろう。

端的にいって、閲覧者の究極の希望は、製作者が閲覧者の好きなデザインの範囲内で個性を発揮してくれることだ。製作者と閲覧者のセンスの差を、閲覧者側の努力で埋めていくなんて面倒なことはしたくない。けれども、閲覧者の希望には個人差があり、1行字数ひとつとってみても、これが正解だという答えはない。結局、どんなデザインを採用するにせよ、特定の層にしか受けない。

例えば、リキッドデザインをみなが喜ぶわけではない。閲覧者は、自身にとってベストと思われる横幅が予め設定されていることを望むものだ。SXGA のモニターを使用しブラウザを最大化しながら、本文領域の横幅は 600px くらいがいい、と思っている人もいる。リキッドデザインだと表示領域に合わせて本文領域が広がるが、1つの文書はせいぜい数分しか読まないのだから、いちいち表示領域の横幅を好みに合わせて修正したりはしない。閲覧者が横幅を調整可能だからといって、実際問題としてどうかといえば難しい。面倒との兼ね合いになるからだ。

現状、大半の人は Windows 版の IE6 で PC 向けの HTML 文書を利用している。モニターの解像度は 1024×768 以上で、ブラウザの表示領域を最大化もしくはそれに準じた大きさに広げている人が多い。その一方で、1行字数は 30~40 程度が読みやすいと考え、またマルチカラムデザインによる本文領域と周辺情報の切り分けを直感的に理解できる人が多い。そしてほとんどの閲覧者は面倒くさがりで、かなり気に入らないデザインであっても自分の努力で解消するというアプローチを拒否し、むしろ情報収集を断念する傾向がある。

本文と直接には関係のない周辺情報のリンクを大量に生成する傾向にあるブログツールが、デフォルトでマルチカラムデザインを採用するのは、こうしてみると故なきことではない。

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