趣味Web 小説 2005-03-07

Advice328 一筆啓上

ご依頼人と Web サイトのご紹介

特定の「何か」に対して思ったことを、一日一つだけ書くことをテーマとしたウェブサイト。いわゆる短文系テキストサイトのひとつなのですが、フォーマットはかなり凝っています。これを続けるのはたいへんだろうと思っていたのですが、案の定、毎日更新は途切れまして、現在は無理のないペースで更新継続中です。小さな植物を育てるように、細々と運営していけたらいいなとのことなので、これは後退というよりも自然な立ち位置への帰着といってよいのでは?

ふつう、短文系テキストサイトといえば「笑い」を追求しているのですが、管理人の KGC さんの目指すところは少し違う。一日一言良いことを書くサイトというタグライン(通常、サイト名のそばに置かれる、サイトの概要を伝えるコピー)がおそらくキーポイント。良いこととはまた絶妙なところを狙うものだなあ、と。正直、感想に困るような怪作・珍作も多いのですが、何となく丸め込まれてしまうというか、笑って許してしまうというか、不思議な雰囲気を持っています。

昨年11月に始まったばかりのサイトなのですが、KGC さんは以前、別のサイトを運営されていたとか。枯れた運営方針や端正な HTML 文書なども、なるほど納得というところ。

ご相談の内容

いくらアクセスアップも何も必要ないとは言え、やはり自分以外の誰かがこのサイトを見た時にどのような印象を受けるのか、あるいは自分以外の誰かが見てすぐに構造が理解できるようになっているのか、とか、そういう面での閲覧者の視点がやはり気になってしまいます。

アドバイスいろいろ
ストイックでマイペース

このご依頼には参りましたね。山根先生のご依頼も、どう応えたものかなあと悩んだのですが、KGC さんのサイトの場合、HTML も CSS も私が作るより出来がいいわけで。いよいよもって、話すことがない。アクセス向上もとくに望んでいないということですし、お決まりのパターンも使えない。

今後、私にアドバイスの依頼をされる方にとっては、ひとつのよい参考例になろうかと思います。

もともと当サイト自体が、私のひとつの答えとなっているわけです。HTML がどうの、CSS がどうの、アクセシビリティがどうした、ユーザビリティがこうした、そういったことをあれこれいってみても、現実問題としてできること、できないこと、こだわる限度があるわけで、じゃあどれくらい頑張ればいいのか。そんなに思い悩むことないですよ、けっこう好き勝手しちゃっていいんじゃないでしょうか? というのが私の本音であり、当サイトの示している生の回答なのです。

とはいえ、当サイトがなんだかんだいってフツーのサイトじゃなくなってしまっているのは事実。もうちょっと、庶民的なサイトを例に挙げたいところではあります。そこで、一筆啓上の出番です。

一筆啓上は、私にとってひとつの理想を体現しているサイトなんです。ストイックでマイペース、飄々と進むその姿! これで1年、2年と続いたら、文句ないですね。趣味の個人サイトは、かくありたい。

これで終ったら怒られそうなので

以上です。とやったら、3ヶ月も待たせておいて、さすがにどうかな、という気がします。

なので、蛇足に過ぎないことを承知で、敢えて続きを書きます。蛇足なら書かなきゃいいじゃないか、という声も聞こえてくるような気がしますが、現代において「蛇足」という言葉には、「それは百も承知で……」という含みがあるように思います。どうかご理解いただきたく。

ご依頼文にてご相談の件について、短評いたします。

サイトの構造がわかりやすいか?

文句なくわかりやすいですね。ただしそれは、テキストサイトのスタイルに慣れた読者を想定しているから。最近のブログみたいにやたらとリッチなナビゲーション群に慣れた人の場合、シンプル過ぎて逆に戸惑ったりするかもしれません。「サイト名をクリックしても表紙へのリンクになってない!?」とか。

でも、そこまで考える必要はないと思います。プラッチックを(過去ログに到達しやすいよう)親切にしたサイト構造なのですし、安心してよいかと。もし最初だけ少し戸惑ったとしても、10分くらいウロウロすれば、ふつうはすっかり理解できるはずだと思うのです。

ただ、個人的な希望を述べるなら、表紙には最新1件ではなく、最新数件の記事がある方が読者としてはありがたいですね。クリックひとつふたつの手間でしかないし、非常に軽く作られている(=リンク先文書はすぐに表示される)ことでもあり、サイトのポリシーを曲げてまで対応するべき要望ではないところですけれども。

見た目の印象など

モノクロの落ち着いたデザイン、非常にシンプルなので、寂しいという意見もありましょうが、私はよくまとまっていると思います。スタイル切替機能でいろいろなデザインを用意してもいるわけで、問題ないと思いますね。

とはいえ、個人的には思うところがないでもない。それは、コンパクトなスタイルがひとつくらいあってもよかったんじゃないか? ということ。過去ログを読んでいて、少し気になったんですね。ドンドン読んでいくことができないなあ、というもどかしい感じがあって。それは何故だろうと思ったら、1画面に表示される情報が少なすぎるからじゃないか、と気付いたわけです。

表示領域の幅にかかわらず、1画面に1~2日分しか表示されない。縦に小さなディスプレイでは、選択するスタイル次第では1日分を読むだけでスクロールが必要になりますよね。分量が多いなら仕方ないけれど、非常に情報量は絞り込まれているわけで、どうもこの一覧性の低さというのかな、情報量の少ない画面のデザインは読む側のリズムを少し殺しているような気がしますね。

前項の内容と合わせて、私は母さんのようなデザインが好みではあります。フレームで表示領域を狭くしているにもかかわらず、1画面に3日分くらい表示されますよね。そしてクリックなしで1か月分のログが読めてしまう。私のような閲覧者には都合のいいデザインだと思っています。

寸評について

日記の出来を自ら寸評するというコンテンツ、私は面白いと思いました。日記の過去ログをドンドン読んでいくと、一番下に寸評があるというあたり、やられたなあ、という感じ。一種の楽屋落ちなんですが、これも更新の「形式」に含まれているんですよね? ぜひ継続してほしいところですね。

以上です。

余談・アフターサービス

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