大手出版社の本の場合、取り寄せ本は「4~6週間で発送」と表示されますが、中小の出版社の本はすぐに「在庫切れ」になってしまう。こうした違いは、出版社がオンライン受発注システムに加入しているかどうかによるものだったようです。
小社は出版VAN(有料オンライン受発注システム)に加盟していないため、在庫情報をアマゾンに何かしらのかたちで小社が提供しない限り、アマゾンが小社の在庫情報をメンテナンスすることはないのです。アマゾンが在庫状況を出版VANで確認できないので、「お取り寄せ」が可能かどうかわからないため、単に「在庫切れ」と表示されてしまうわけです。
だったら、その有料システムに加入すればいいじゃん、と思って調べてみる。
Google キャッシュに残っている日本出版取次協会の平成15年度事業報告書によると、出版 VAN は刷新されて WEB-EDI サービスとなったのだそうな。
今回新たに構築するWEB-EDIサービスは、パソコンとインターネットに接続出来る環境があれば簡単に新出版ネットワークに参加可能で、在庫情報の提供や受発注のデータ交換がインターネット上で実現出来る。これまで、システム投資費用等の点がネックとなって出版VANへの加入を見送っていた出版社も、大きな負担なく加入することが可能になる。
で、その安くなったお値段は? Google で「WEB-EDIサービス」と検索してみますと、トップに出てきたのが日立のサービス。
……初期費用230万円、月額費用79500円。ええっ!? っと驚いたけど、これは発注側の話。受注側は月額3500円から、だそうな。出版社は受注側である、と私は解釈したのだけれど、違うのかな。しかしまあ発注側の負担は小さくないですね。
ちなみにアルファ情報システムズのサービスは初期費用15万円だそうな。でも月額利用料を考えると、これはなかなか厳しい。日本出版取次協会が加入出版社のほとんどは旧出版VANからの切り替えで、約100社が7月までに移行を完了した。
と書いていますが、逆にいうと上位100社くらいしかサービスを利用する余裕がない?