趣味Web 小説 2005-09-19

日刊ゲンダイのイメージ戦略

即売紙1位の座を確保している日刊ゲンダイ、その発行部数は168万部に達しています。以前、「マンガ嫌韓流」の読み方(2005-08-20)で私はネットの無力さということがしばしば話題になるけれども、同じことは出版文化の無力さ、新聞報道の無力さ、テレビ放送の無力さでもあったのだと思う。と書きました。168万部を有料で売っている巨大な存在でさえ、じつに全く世間への影響力を持っていない。

ブログが選挙結果に影響するわけないでしょ、という話ですよね、ホントに。

この説明は面白いですね。編集方針は読者向けの説明、日刊ゲンダイの特徴は広告主向けの説明。

編集方針

政治、経済、社会の出来事は、国の命運を左右しかねない程の問題から、人々の日々の暮しに直結する問題まで、あらゆる意味で大きな影響力を持っています。従って、この問題に対処するマスコミの姿勢に、いささかの狂いがあってもなりません。

しかし、残念なことに「新聞やテレビの報道は本当に知りたいところを的確に伝えてくれない」というマスコミ不信は根強いものがあります。それは出来事を伝えるだけ、通り一遍の批判でよしとする姿勢に対する不信、不満でもあります。

日刊ゲンダイは、2つの点で既成マスコミと違います。

その第1は、批判すべきは批判し、キチンとした主張と問題提起を行うということです。特集記事を柱とするニュース面は国内外の出来事やサラリーマンが関心を持つ情報の中から大事なテーマを重点的に取り上げます。現象面をいたずらに追うのではなく、その問題の本質と真相は何かという一貫した立場で編集されています。

第2には、徹底して読者側に立った紙面作りがあげられます。本音と建前を使い分け、さっぱり要領を得ない客観報道を排除します。日刊ゲンダイが提供するのは、“はっきりした見通し”です。だから、他紙に見られぬ大胆な見方、さまざまな角度からの意見、ユニークな提言があふれています。

先見性のある読者とともに歩む、それが日刊ゲンダイです。

日刊ゲンダイの特徴
  • 日刊ゲンダイは大都市圏で圧倒的な強さを誇ります。だから…購買力の高いビジネスマンに訴求できるのです。ターゲットがはっきりしているので、広告も効率的に到達します。
  • 日刊ゲンダイは即売率99%。毎日120円のお金をだして買わなければ読めません。だから…どの紙面を取っても注目率が高いのです。読者の目的意識がはっきりしているということです。
  • 日刊ゲンダイの読者プレゼントの応募はがきに書き込みが多いのが特徴です。だから…読者の意識・意欲が高いのです。政治、経済からスポーツ、ギャンブルまで幅広い関心と問題意識を持っています。

どうでもいいけど、写真の女性は日刊ゲンダイの読者層と違うだろうと思いました。あと男性の写真も面白い。日刊ゲンダイ想定読者層の自己認識って……いやいや、イメージ戦略は大切ですよね(フォロー)。

最後に話を戻しますと、最初に紹介した記事は「郵政民営化反対」という著名なウェブサイトの1コンテンツです。ジョークではなく、まじめに紹介していることにご注意ください。ブログ論壇系の方にはあまり知られていないようですが、日本人がみな日刊ゲンダイをバカにしているわけじゃない。「これぞ真のジャーナリズムだ」とリスペクトしている読者はたくさんいるのです。

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注意書き