趣味Web 小説 2005-10-13

読書もブログも人生の浪費に過ぎない

「一人前」という言葉のイメージからは離れますけれども、ある程度以上の人気ブログを運営してみて感じたことを書きます。

私が現サイトを始めたのは、友人と一緒に運営していたサイトでアクセスアップを散々希求して夢かなわず、息抜き感覚で個人運営するサイトを作ろうと考えたことがきっかけでした。だから現サイトが妙に人気を集めたのは皮肉な話です。

1日3~30人くらいが訪問するサイトの場合、訪問客のプロバイダ情報から「この人は毎日訪問しているな」とか「あ、久しぶりに来たお客さんだ」といったことがよくわかります。訪問記録と掲示板の書込み時刻から人物が特定できることもしばしばでした。また知り合いのプロバイダは知っているので、「いつも見てるよ」と口先ばかりの人と、何もいわないけどよく訪問している人とを見分けることもできたりできなかったりしたものです。

1日100人が訪問するようになったら、もうそれは無理。まして現在のように毎日数千人がサイト内のどこかのページにたどり着く状況では、1人1人の無言の訪問者を気にかけることは不可能ですし、また気にもならなくなります。メールが届く、はてなブックマークでコメントがつく、トラックバックを受ける、といったことがない限り、個々の訪問者の顔は想像できなくなります。それは良いことでも悪いことでもなくて、単に私という人間の限界を示しているに過ぎないわけですが……。

「2000人や5000人に読まれたところで、何の影響力もないし、面白いこともないよ」と嘯く権利を得た、それくらいですかね、得たものって。私は読書が好きですが、これもアホな趣味です。何冊読んだって、私は全然成長しない。楽しみのために人生を浪費しているだけ。凡人の趣味は、所詮、趣味に過ぎないのでしょう。

Information

注意書き