少女漫画『風光る』を中心とした夢小説サイト
とのこと。
「風光る」は「はじめちゃんが一番!」で小学館漫画賞を受賞しているベテランの少女マンガ家、渡辺多恵子さんが新撰組の盛衰を描くヒット作。「別冊少女コミック」1997年4月号~2002年4月号に連載された後、2002年6月号より「月刊フラワーズ」へ掲載誌を移動しました。単行本は2006年1月26日に第19巻発売。別冊と月刊誌で描き継がれているため、連載期間の割に単行本は少な目。ただし週刊誌のない少女マンガの世界では、標準的なペースです。
男女問わず新撰組は人気のある題材。それだけにうるさ型の読者も多いわけで、基本的に史実に沿いつつ、少女マンガらしいアレンジを加えながら物語は展開中とのこと。簡単にあらすじを紹介しますと、1863年、討幕派に父と兄を殺された富永セイ(15歳女子)が神谷清三郎を名乗って壬生浪士組に入隊するところからスタートします。セイは沖田総司を尊敬し、武士の生き方とその厳しさを学びながら成長していく。人気があるためか、このところ時間の進み方がゆっくりになっていまして、沖田の死が最終回だとしても、当面は完結しそうにない!?
ちなみに夢小説は名前変換小説とも呼ばれ、JavaScript などを利用して一部(または全部)の登場人物の名前を任意に変更できるような仕掛けを施した小説のことで、凝った作品になるとあだ名と本名(しかも苗字と名前を別々に)をそれぞれ入力させられたりしてたいへんです。ちょっと気の利いたスクリプトを利用されている場合には、とりあえず何も入力しなくても、デフォルト設定の名前が入るので、面倒くさがりの人も楽なのですが……。
ところで goo 国語辞典は「ドリー夢小説」を見出し語としており、これが最も一般的な呼び名なのでしょうか。私は夢小説という表記を最もよく見かけます。
アドバイスの依頼をされるサイトになぜか二次創作系サイトが多いため、夢小説もずいぶんたくさん読みました。高校時代は文藝部にいたわけですが、先輩には同人系の人が多かったので、何だか懐かしいですね。同輩は大半が幽霊部員、私は読む方専門、後輩は筒井康隆や村上春樹のファンだったんだよな~。
さて、anotherdays 管理人のコウさんは千枚漬と柚大根が好きな東海地方在住の方。もう何年くらいサイトを運営されているのかよく分かりませんが、とにかく公開されている小説の分量はすごいです。高校時代を思い出すと、3Kと呼ばれた超人的な3人の後輩を例外とすれば、これほど書いてた人は記憶にない。私がいた頃の文藝部では毎月のように冊子を出していましたけれども、当然、毎月作品を提出する人なんていないわけで、年間で8作品も書けば凄い方だったわけです。
まあ、ウェブは全国区ですからね……といってみても、やっぱりたくさん書くのは偉い、と思います。
トップページなどは結構な頻度で模様替えを行っていますが、わりあいイメージを統一できているのではないかと思っています。また、広告が二つも三つも出て見づらいのは嫌なのでフレームはできる限り遣わないように心がけています。
テキストページ、主にそのメインである「風光る」のページのレイアウトが(長ったらしいせいでしょうか)、どうしても見辛いと感じてしまいます。また、サイト全体で目に付く事がありましたら教えていただきたいです。
アドバイスの前にどうでもいい話をダラダラ書いてきたのは、あんまりアドバイスすることがないからです……。
ご依頼があったのは昨年の10月15日……3ヶ月以内には何とか、と思っていたのですが、いやー、遅れてしまってごめんなさい。
いろいろ閲覧していまして、一番気になるのは、文書のタイトルが未設定のページが多いことです。ホームページビルダーをご利用になっているようですが、ツールバーから「編集→ページの属性→ページ情報→ページタイトル」の手順でタイトルを入力できますので、少なくとも index.htm と top1.htm にはタイトルを入れた方がいいと思いますよ。ブックマークする際にも都合がいいですし。
無料で広告なしというと fc2 ブログなどのレンタルブログあるわけですけれども、カスタマイズするのに苦労するでしょうね……。過去ログを移動するのもたいへんですし。
最近はレンタルサーバも安くなりました。さくらインターネットは月額125円(初期費用1000円が別途請求されるので要注意)。ただし安いサーバはしばしば転送量の制限がきついので注意しなければなりません。あとやっぱり、長く続いているサイトの場合、金額よりもアドレスが変わってしまうのがつらいかもしれませんね。Webサイト移転時、移転先への“直リンク”つき移転告知に全ページを書き換えなんて便利なツールもありますが。
データ量が数MB以内+プロバイダを当面変えるつもりがない+家族にウェブサイトを作りたいと思っている人がいない(または親バレ上等) といった条件が揃っている場合には、プロバイダの無料スペースを利用することも可能です。そういうオマケサービスのないプロバイダなら仕方ありませんが。
まあ、広告と共存していけるようデザイン上の工夫を重ねてきているわけで、現状維持でも不都合はないと思います。広告なんて、ちょっと目障りなだけといえばその通りなんですね。けれども、そうはいっても、それがまあ、気になる人にはきになる。問題解決の利益とコストを見比べて、判断なさってください。
例えば当サイトのように「サイト内のほぼ全文書で共通のスタイルシートを適用し、概ね同形式の HTML 文書を使い回す」というやり方を採用してしまえば、楽なのだろう……とは思います。とはいえ、なかなか踏ん切りがつかないのが実際のところでしょうね。
私は一時期、統一感にやたらと固執して、それでいて100以上もある文書群の一斉リニューアルを何度も企ててヘトヘトに疲れる、ということを経験しました。その体験が、スタイルシートの勉強をしたり、サイト内の全文書の形式を統一していくエネルギーの源となったわけです。しかしこれは、私が「デザインを統一する」と決めたら本当に統一できるまで気が済まなかったからそういうことになったのであって、「ま、こんなものでしょ」と思えば、そんなに苦労はいらなかったと思う。
コウさんのウェブサイト、よく注意して見て回りますと、ずいぶんいろいろなデザインの文書が収められているわけです。左寄せと中寄せの文字配置が混在していますし、小説の背景色だって、白、グレー、薄青などなど。左側に余白を作るために blockquote 要素を使っているページ、使っていないページがある。テキスト色も黒、濃紺、濃灰、茶とバリエーション豊富。日記とサイト本体のデザインも、黒背景だけが共通点。掲示板は全く独自の配色+デザインとなっている。
だからダメだってんじゃなくて、たしかにこれでも不思議とわりあいイメージを統一できている
といってよい。私も昔のアドバイスでは「こういうのはダメ」といっていたのですが、最近は「これでいいんじゃないの」と意見が変わりました。たいていの読者は、コウさんのサイトくらいのゆるやかな統一感で満足なさるようだし、じつのところ私も、他人のサイトについてそんなにこだわりを持って閲覧していないのです。
それでも、もしコウさんが「タグ手打ち」派なら、少し強くデザインの本格的な統一を勧めているところなのですけれども、ビルダー使いなので、腰砕けに。私もビルダーは長らく使っていましたけれども、テンプレート機能などをマスターしないで利用するとデザインの統一は難題なんですよね。これから先、新しく作る文書群のデザインをきちんと統一していくことはそれほど難しくないのですが、既存文書の修正は厳しい。
私がビルダーからエディタによるソースの直接編集へシフトした理由のひとつが、デザインの統一問題でした。WYSIWYG では、結局のところ、微妙なところをきちんと統一できない。何となく見た目が似ていれば、すぐに騙されてしまう。微妙な違いをきちんと認識するためには、ソースを見る他ない。
HTML 文書のソースを複数のテキストファイル内の文字列を一括で置換できるツール(例えば Speeeeed)を駆使して大半の文書を整理したのが大きな一歩でした。そして HTML エディタで個別の文書の修正すべき部分をソースレベルで直接ドンドン書き換えていく、その過程で HTML って何だ? というあたりにも関心を持つようになっていきます。
まあ、現状維持でとくに問題はないので、「ご参考まで」というところ。
フレーム自体は、使いたければ使えばいいと思いますが、フレームなしでもどうにかなるようなナビゲーションを用意しておくことを心がけると、多くの閲覧者にとってはありがたいでしょうね。フレームは、しばしばナビゲーションを手抜きするための手段に堕していて、それがフレームの悪評を招いていたりします。もったいないことだと思います。
フレームを使うと特定のページをブックマークできないといった主張がありますが、じつのところ同人系サイトで特定のページがブックマークされることは滅多にない。どうしてもブックマークしたければ、前のページに戻ってリンクを新しいウィンドウに開けば足りることが多い。フレームを便利だと思う閲覧者が、とくに同人系の界隈に多いことは承知しておりまして、ある種のフレーム忌避の主張は実効性を持たないケースが多いものと理解しています。
いずれにせよ、広告という問題がどうにもならない限りは、「お題」のコーナ以外にフレームが使われることはないのでしょうから、この項は無意味かも。
縦長でかっこ悪いということですが、ブログのカスタマイズ用として、サイドバーの折りたたみとか、「追記」の展開とかに使われているスクリプトを使えばよろしいのでは?
「見出し+リスト」のような構成にして、見出し部分をクリックするとリストが出てくる、といったギミックが考えられます。
夢小説では設定した名前の代入にスクリプトを利用していることは周知の事実なので、まさか夢小説の目次を見るのにスクリプトを無効化している人はいないと思いますけれども、上記リンク先のスクリプトは、スクリプト無効の環境でも問題を起こしません(スクリプト無効なら全て表示)。ところで、もしこのスクリプトを利用したくて、でも使い方がよく分からないという場合には質問してください。
黒背景のページで使われている背景画像、それ自体は色調も雰囲気も図柄も素晴らしいのですが、文字を重ねると読みにくい。「陰陽師」コーナや更新履歴など、「もうちょっと何とかならないか?」と思いました。とりあえず真ん中の明るい部分と文字が重なるとひどいので、文字は左寄せに、1行字数は少なめにして、暗い部分とだけ文字を重ねるとよいでしょう。
ついでに書くと、表紙だけ背景画像が上寄せになっていますが、他のページと同じく真ん中でいいのではないかと思いました。
たくさんある小説にいちいち目次へ戻るリンクを用意するのは面倒くさい……かもしれません。それはまあ、認めるとしましょう。
けれども、目次のページで行き止まりがあるのは疑問ですね。掌編小説の目次には、大目次へ戻るリンクがありませんでしたが、これはミスといってよいと思います。1STEP ならブラウザの「戻る」でもいいけれど、2つも3つもブラウザの機能でリンクを戻らせるようなナビゲーションは、少し不親切ですよね。
2004年以前の更新履歴、リンクはあるけどファイルがない?
リンクが地の文と全く区別がつかないのですが、それは狙い通りなのでしょうか。これもちょっと不便かな、と思いました。あまり主張しすぎない形で、上品にリンクの存在を表現できるスタイルを追求するべきではないでしょうか。薄い色の点線を引くなど(スタイル設定で実現可能)。
原作をよく知らず、戦いの歴史を共有していないので、作者の意図を十分に汲むことができているとはとても思えませんが、男装の麗人もののハッピー・エンドとして素直に読めました。よかったです。
アドバイスは以上です。