リアルだなー。私が思い出したのは高校の修学旅行。旅館の部屋につくと、みんな「爆笑問題はまあまあ」「海砂利はつまんない」とか好き勝手なことをいって時間を潰した。私ひとり家でテレビを見ない子だったので、静かに話を聞いていた。夕食後、部屋に戻ってテレビをつけたらちょうど番組がボキャ天で、私以外の全員が、どんなに面白いネタでも笑わないという苦行に挑戦するハメに。私は彼らのゲームに乗らなかったので、思う存分笑わせていただきました。
id:churchill さんはいろいろ反省の弁を述べていらっしゃるわけですが、私は評論家になったようなつもりで「あの芸人ダメ」とか「あのコンビは笑いをわかってる」とか言
うのは、悪いことではないと思う。素直に楽しむという「自然」を追求し、真剣に改善を志すならば、逆に息苦しくなるに決まっています。日々、お笑いに接していた私のクラスメートは、著名な芸人たちを偉そうに論評せずにはいられなかったのだし、その報いとしての我慢大会だって、少なくとも私という観客に最高のエンターテインメントを提供してくれたのでした(結局 K くんが「プッ」と噴き出して敗者になった)。
あるいは、受け売りはダメ、体験が大事といっても限界はあって、どこかに線を引かざるをえない。そもそも「体験」なんて怪しいものですよ。鼓膜に空気の振動は伝わっていたはずなのに聞こえていない、網膜に光線は届いていたはずなのに見えていない、逆に聞こえないはずの音が聞こえ、見えないはずのものが見える、あるべき情動が生まれず、なかったはずの感情が湧き上がる。
ま、いいじゃん、受け売りで。開き直りといわれても、所詮は受け売りと自覚していれば、エンジンブレーキみたいなものがかかるんじゃないですかね。
こちらは治らなかった病気の記録? ふと思ったんだけど、吉田アミさんこそ、id:churchill 的な29歳だよなー。もちろん「はてな内での立ち位置」みたいな、ごく狭い観点において、ですけど。(関連:文体が似ているような気がする。)