趣味Web 小説 2006-03-07

(ほぼ)みんな善意でそのデザインにしている

私は、絵文録ことのはの意匠はあまり好みでない。いまひとつ、読みやすくないように思う。

ただ、私もそれなりにいろいろなサイトを見てきて、多くの管理人さんと簡単なやり取りなどしてきて、つくづく実感するようになったことがあります。私からみて「見づらいサイト」も、作者は「これがいい」と思ってそうしているのですね。文字を点滅させたり、スクロールさせたり。明度差の小さい配色、派手×派手の色づかい。すべて作者の美意識の発露であって、何の悪意もない。

そうなってくると、落ち着いた配色やレイアウトを良しとする私の感覚にどれほどの正当性があるのか、怪しい。私は私の主観的な判断基準においてアドバイスなどしたりするわけですが、頭ごなしの決め付けは蛮勇なしにはできない。なので、基本的に「私はこう思います」と書くよう、徐々に変化しました。

知識と経験が直感に与える影響は小さくないのではないか。多くを見、そして学んできたデザイナーが整った意匠を志向するのは、故なきことではないと思う。他方、そのデザインを利用する人々の大半はずぶの素人なのであり、端正なデザインにつまらなさを感じる人の少なくないことが予想されます。

ヤプログや携帯電話からの利用を基本とするタイプのブログサービスのテンプレートには「こんな派手で文章の読みにくいもの、誰が使うの?」と疑問に感じるようなデザインがたくさんあるわけですが、実際、それを見てビビッとくる人がいる。たまに「公式テンプレートはもう少しよく考えて作ってほしい」なんて怒っている人がいるわけですが、メイクボックスをひっくり返したようなデザイン要素を、高度な技術で整理し、まとめ上げ、一定の水準をクリアしたデザイナーたちは、いい仕事をしているといっていいのではないか。

……というようなことを、思った。えっけんさんはことのはのデザインが素晴らしいといい、真琴さんはそうでもないよ、という。私はその真琴さんのブログについて、余計な情報が多すぎると感じている。そんな私の好みを反映した CSSthink.css も、しばしば酷評されます。ぐるぐる。

自分が好きな文章を書く人が、自分と近いデザインセンスを持っているとは限らない。えっけんさんも真琴さんのようにユーザスタイルシートをバリバリ使いこなすといいのではないかと思います。

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