趣味Web 小説 2006-04-13

教育基本法改正の機運に違和感

このあたりのデータを見るに、現在の教育基本法は、そう悪くはなかったように見える。

常識的には、これほど顕著な成果があるなら、従来の方針を堅持するもの。たしかに80年代以降、あまり進歩がなく、そろそろ梃入れが必要なのかもしれない。しかしどうしてそれが伝統回帰なのかなあ。いや、少年犯罪云々が教育基本法改正の要因となっておらず、別の観点からそれを導入しようとしているのなら、話はわかるのですがね。「教育現場の荒廃」なんていわれますが、体罰がまかり通った80年代前半までと比較して、校内暴力は断然減っているわけです。

朝日・岩波的価値観が成果を上げながら壁にぶつかったのは、大病が治って「薬の副作用」が目立つようになったからだと思う。現状は、大病の記憶が忘れ去られ、薬を変えようという提案がなされている状況。副作用を抑制することには賛成するけれど、治療方針の大胆な転換は危なっかしい。漸進主義で頑張ってほしい。

私が時代に合わなくなっていると感じるのは第7条、あるいは全体の構成。現行法は学校教育基本法にオマケをつけたような内容で、第7条に家庭教育と社会教育という、学校教育と併記すべき(と現在では考えられる)内容が押し込まれている。

あとはまあ、理想に流れて永久に実現不可能と思える第2条なども気にならないではないが……。

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