趣味Web 小説 2006-10-26

みなさん頑張って「美しい国」を作ってください

飲酒運転追放キャンペーンの次はこれか! 予想外だ。

このところ庶民の生活にも影響のある不正追放キャンペーンが続いているが、たいへん結構なことだ。政治家やら官僚やら、縁遠い人々ばかり攻撃しているのはおかしい、まず自分たちの生活から改めるべきだ、と私は思ってきた。どうして他人にばかり、息の詰まるような倫理的生活を押し付けられるのか、と。

「美しい国」を掲げた安倍晋三さんの内閣が、今のところ高支持率を保っている。今回の件は安倍政権のプログラムではなく、たまたまこの時期に話題になったということに過ぎないが、現代の日本は、こうした問題提起が大衆の耳目を集める状態にあるわけだ。さて、日本人はどこまでクリーンな生き方ができるのかな?

ま、相変わらず自分以外の誰かさんに責任転嫁する連中ばっかりなんだ。「前から疑問だった」なら、なぜ声を上げなかった? 自分にとっても都合がいいから見て見ぬ振りしてた、不正を放置してきたんだ。何百万人も高校生がいて、一人の告発者も出なかった。ルールなんか曖昧運用でいいと考えてきたんだ。

じつのところ私は、それがイケナイとは思わない。ただ不愉快でならないのは、そんな彼らの多くが、身近でない誰かさんの話題となると、途端に高潔な主張を振りかざすことである。彼らには重い責任がある? そうかい、自分は高校生として必ず学ぶべき教科すら知らなかったくせに! 知ってて、ズルしたまま卒業しようと思ってたヤツはなお悪い!

自分のこととなると、先生が悪いだの、他に誰も疑問を感じていなかっただの、そういうことをいう。正直である。そして醜い。ともかくも、教職員は社会と生徒にお詫びをした。みんな、ただ流されていただけなんだ。でも、謝る。これが日本社会の倫理観を支える最後の砦だと思う。

「美しい国」は、生きづらい。他人を責めるばかりですむと思っていた人々には、この先も様々な「誤算」が待ち受けている。それでも人々が「美しい国」を目指すとき、私も認識を改めることになろう。

……うは、ちょうエラそうな文体だ。今日は珍しく、書き終わる前に我に返った。新興宗教の教祖サマが説法しているときの感覚が、こんな感じなのだろうか。

そういえば今朝の新聞にパナウェーブ研究所の代表だった千乃裕子さん(本名:増山英美さん)が昨日亡くなったという記事が新聞に載っていたあの大騒ぎ(2003年5月8~14日の備忘録を参照のこと)から、もう3年半が経ったんですね。

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