日本の法律はグローバルスタンダードと異なっているのに、疑問を持つ人が少ない。それは日本人が洗脳されているから、だそうな。
私の見方は違う。日本の法律は日本人が作る。オリジナルなものを尊重し、その著作者に多大な権利が与えられるべきとするのが日本の文化だから、少なくともここ数十年はそうだから、日本の法律はこのようになっているのです。きちんと国民の声を踏まえて法律を作った日本の立法府を賞賛すべきでしょう。
日本の法律は特殊だからおかしいのか? たいていの日本人は、世界標準の方がおかしいというんじゃないの。私は世界標準の方に賛同しますが、J2 さんの書き方には引っかかるものがあります。
いま、川内さんが怒っていても森さんは所定のお金さえ払えば原曲どおりの「おふくろさん」を唄うことはできる、でもそれは事実上できない。なぜ? 国民が許さないから。法律やルールや制度といったこと以前に、日本人の多くがこう思う、という文化があります。
森さんに唄わせたくない川内さんの気持ちに国民は同情的なので、川内さんの JASRAC の規定を超えた要求は「当然」であって、これに対応できない JASRAC の規定に「不備」があるということになりそう。
もし日本の著作権法が世界標準に準拠していて、森さんが「法律違反じゃないもんね」と嘯いて川内さんの怒りをよそに前口上つきで「おふくろさん」を唄って唄って唄い倒していたら、「法律を何とかしろ」って話になっていたでしょう。
ちなみに今朝のやじうまプラスでは法律論議をしてました。前口上を勝手に付けちゃダメかどうかは微妙、らしいです。実演の範囲内として、多少の自由度は認められているので、仮に裁判になったとすれば、果たして件の前口上が曲の改変に当たる編曲なのか、それとも実演の範囲なのかが問われるのだという。
番組の結論は、ようは川内さんの怒りを解くことが重要、ていうか他は割とどうでもいい、という感じでした。