自転車の通行規則が変わるよ、という話題。
SANKEI EXPRESS では、警察庁の話として、現行法は遵守が困難な条文となっているので、実情にあった法律へ改正し規律ある自転車走行を実現したい、と報じられていた。私は今回の改正案、車道の真ん中をトロトロ走っているおじいちゃんは歩道へ誘導し、歩道を爆走する人は車道へ追い出す、合理的な提案だと思う。
その一方で産経新聞本紙生活面では以下の記事も。
自転車は本来、車道を走るべきですが、歩道を走っている場合も多く見られます。その際に前方から自転車が来た場合、どうされていますか。相手が歩いてくる場合も同じです。特に狭い道では片側に寄って、いったん停車し、前方を優先させるようにしたいですね。運転に自信がある人は、ぶつかるわけがないと思いがちです。しかし、荷物を持っていたり、天候が悪かったり、あるいは道のでこぼこなどでまっすぐ進めなかったりすることは、ままあります。
(中略)
現実を見ると、交通ルールさえ守られていないことが多いことがわかります。文部科学省の交通安全教育調査研究報告書(平成14年度)によると、小学5年生の6割近くが「並列走行」をし、5割弱が「道路の右側を走る」ことがあることがわかっています。また、ルール違反をする理由としては、約半数の子どもが「交通ルールを守らなくても事故になると思わない」と考えているのです。
注意が必要なのは、狭い道だけではありません。広い歩道の場合にも接触事故は起きています。「相手がよけるだろう」とか、「まっすぐ歩くだろう」とか思い込み、衝突してしまうのです。
警察庁は昨年12月に道路交通法改正案をまとめました。それによると、標識がない道路でも、児童(6歳以上13歳未満)や幼児(6歳未満)が運転する場合や、車道を通行することが危険な場合は、歩道通行が認められることになっています。しかし、「危険」の基準がはっきりしていないので、結局みんな歩道を選んでしまって、自転車対歩行者事故が増えることも考えられます。狭い歩道の場合、人を追い越す際には、自転車を降りて押して歩く必要が出てくるでしょうが、皆それを実行するでしょうか。
従来は警官自ら法律を無視せざるを得ない状況であり、さりとて法律違反の指導マニュアルは作れないから、全国各地で恣意的な指示がまかり通ってきた。中には極端な例もあって、「自転車はみんな歩道へ行け」とか、その逆といった混乱があった。おそらく新法施行後、警官の指示は合理的になるものと思う。
しかし問題は、やっぱり個々の利用者の意識なのだ。警官は20数万人しかいない。人々が警官に注意されない限りずっと身勝手を続けるのでは、事故は減らない。となると、世の中、変わらないだろうな、ほとんど何もね。