趣味Web 小説 2007-03-10

相対的な知的障害と絶対的な知的障害

平均よりも3割知能が劣る者を隔離せよと主張する者は、IQ152の筆者から見て共存不可能な人々である、という皮肉……なんだけど、多分、IQが低い人を本当に排除してしまうような社会では、IQが高すぎる人も共存不可能と判定されてしまうのではなかろうか。

というか、現に「賢い人」の意見って、当たり前のように排除されてるように見える。もちろん「ふつうの人」が理解できる範囲では持ち上げられていたりするのだけれど。「本当に賢いならオレたちを説得するくらい朝飯前だろ?」という思い込みが蔓延しているんだよね。「バカ」は説得できない、って「ふつうの人」でもよくご存知のことと思うのだけれど。

「バカ」は絶対値で判定すべきで、相対的な問題じゃない、という認識なのかもなあ……。

リンク先の記事では、一般人のIQからの相対値で知的障害の判定がされている、という現状認識から、IQ152を起点として考えれば……と展開しますが、ここに罠がありそう。つまり「一般人のIQを3割引した値」が排除の「絶対基準」だとすれば、「たしかにオレたちはあんたと比べりゃバカだけど、基準をクリアしているのだから排除されるいわれはない」といえる。

ところで、リンク先の記事は用語が不正確だとかいろいろ批判されていますが、筆者は寓話を書いているのだから、「すっぱい葡萄」のお話を読んで「狐が喋るわけないだろ」というようなものかも。実際に知能指数を基準に差別しようってワケじゃない。

まあ、それをいったら私の感想も似たようなものですけど。

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