趣味Web 小説 2007-04-06

「勉強しなさい」といわないで

小学生くらいのお子さんの勉強嫌いで悩んでいる方には、何度でもいいたい。「勉強しなさい」なんて、いくらいっても無駄です。塾に送り込んだって、教室にいる間しか勉強しない。ゼロよりはマシだとしても、週に数時間お勉強させるためだけに数万円を投じるのって、どうなんでしょうか。

「一緒にお勉強しようね」大切なのは、この一言。親が子どもに勉強を教える必要はありません。勉強している子どものそばについて何かをしているだけで、全然違うのです。

「お父さん、宿題おわったよー」「そうか、よく頑張ったなあ。偉いぞー」頭をなでる。

私の両親は、子どもを叱るなんて嫌なこと、なるべくしたくないと思っていた。「やりなさい」といっても「やらない」から、叱りつけることになってしまう。そこで発想を変えて、「やらせる」ことにした。そのためには、巻き込み型の仕掛けが一番。まず親が勉強してみせ、「ともに頑張ろう」と持ちかけるのです。

何のことはない、父は大好きな吉川英治や山岡荘八の小説を読んでいただけだったことを、後に私は知りました。小学生には、難しい漢字がいっぱいのすごい本に見えたのです。それを父がいつになくまじめな表情で読んでいるので、すっかり騙されました。まさか分厚い日仏辞典が単なるブックスタンド代わりとは知らず。

「お前は勉強して疲れたろうから、好きな絵本でも読みなさい。お父さんはもうすこしこの本を読まなきゃいけない」お父さんはすごいなー、と子どもは尊敬する。これと比べたら、「あの子、全然勉強しないのよ。あなたからも何かいってやってください」なんて愚痴を聞くのも、お説教をするのも、馬鹿馬鹿しいです。

ちなみに母は、私がお勉強をする隣で家計簿をつけていることが多かったですね。ソロバンをパチパチパチッとはじいて、すごくかっこよかった。レシートをせっせと貼り付けたりなんかして。

あとは生協の注文表に記入したり、「収納のテクニック」みたいな本を熟読したり。結局、読んでいるだけでは時間が余ってしまうので、いろいろな本から興味深いテクニックをノートに書き抜く作業を始め、これがずいぶんたくさんたまりました。「隆夫のおかげで、母さんこんなにお勉強できちゃったよ」

というわけで、学習机は子どもがほしがるまで買わず、食堂などで勉強させるのがいいと思います。家族全員が集まってワイワイ取り組むこともできるし、何かと都合がいい。

このように、「親子でお勉強に取り組む」(という「見立て」を日常生活に取り込む)のは簡単で効果が高い。強くお勧めします。宿題をやるだけなら1日30分ないし1時間くらいのことですから、気軽にはじめてください。

テレビのこと

子どもが勉強中はテレビを見てはいけない。見たい番組は録画しておきましょう。すると、親は手持ち無沙汰になるので、自然とお勉強してる子どもの周りに集まります。

ただ、母は父の野球中継好きを知っていました。だから父の寝室に2台目の小さなテレビを用意して、「お父さんはお前が学校から帰ってきて昼寝している間もずっとお仕事をしているのですよ。だから家にいるときくらい、好きなことをしてゆっくり休むのは当然です」と説明しました。

夏場、私と弟が勉強しているとき、父は自分の部屋でイヤホンをつけて野球中継を見ていました。

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