趣味Web 小説 2007-05-16

大学の先生もたいへんですね

1.

師さんは花園大学の専任講師、学生が欠席の連絡や質問をメールでよこすとき、文中で名乗らないことを不快に思っているのだという。確実に問題を解決したいなら、Theoria さんの提案に従うのが賢明かと思う。

休講の連絡に限らず、様々なメールが寄せられるのであれば、こうしてはいかが? アドレス帳の入力フォームを作り、受講を希望する学生全員に情報を送信させる。学籍番号、氏名、メアドくらいでいいと思う。この作業を受講登録の必須条件と指定する。ネット接続環境のない学生に配慮し、予め図書館などネット接続端末が自由に使える学内施設を調べておくこと。

適当な時期に先生はアドレス帳をダウンロードし、メーラーにインポートする。

アドレス帳にない相手とのコミュニケーションを想定していないメールにイラッときた、という程度の動機で際限のない指導に踏み出すのはお勧めしません。そういったことを始めるとキリがない。私の勤めた塾では深入り禁止の規則がありました。急所はアドレス帳。自分のイライラを解消して満足すべき。

2.

敢えて(仮に)私が頑張るとすれば……。

学生の非礼はインセンティブの欠如が原因。まず教師が学生の顔と名前を覚え、名簿を見ずに次々と指名して見せるだけで緊張感が走ります。そして「礼儀知らずは嫌いである」と宣言する。卒業する気のある学生は単位がほしいので、少しは気をつけるし、注意にも耳を傾けるようになります。

学生の私語を止める仕組みも同じ。教師が生徒の名前を覚え、不意に「**さん、**さん、**さん、静かになさい」と注意する。私の知る限りでは、たいてい、よく効きます。とくに大教室の私語は、大衆の匿名性が倫理の退行を招いた結果であることが多い。誤った幻想を破壊することが大切なのです。

学生の顔と名前を一致させれば、講義を支配する上で圧倒的な優位に立つことができます。頑張る価値があります。受講者に学生証を机の上に置かせ、机間巡視の際に少しずつ覚えていく。覚えた名前をすぐ指名することで、記憶の定着を図る。

いつまでも「そこの黒い服の男子学生」とか指名しているのでは、私語を止めることも、顔の見えないメールでの失礼を正すことも、難しい。バカ学生も研究室に入れば担当教官相手には敬語を使うもの。ポイントは、「私はあなたを知っていますよ」という事実を示すこと。

名前を覚えるのが面倒くさい先生のために次善の策を示します。指名後、必ずフルネームをいわせる。学生の発言後、手帳に何か書く(ふりをする)。

3.

師さんが引用した香山リカさんの話。電話で教官に休講予定の問い合わせ。是か非か。せめて学務科にと香山さんはいう。300対1の関係性が問題なら、学務科の担当者は1000対1で、もっと可哀想ではないか。それはともかくとして、例えば「休講予定は掲示板で確認せよ」と指導する場合、私ならこうします。

「学籍番号と名前をいいなさい。手帳にメモします」「今回に限り問い合わせに応じます。以後、ガイダンスで説明した通り、必ず掲示板を確認すること」「来週は休講ではありません。それでは失礼」ガチャン。相手が聴きたいことは最後にいう。

香山さんは「休講じゃありませんよ」などと答えながら一応、「ふつうは、同級生にきくか、せめて学務課に問い合わせるかするんじゃない?」と付け加えたという。小言が後回し。順番が逆。何故なのかと思ったら、香山さんは最近、若者批判のエッセイや書籍で稼いでいるのだそうで。

わざとじゃないのでしょうが、学生指導の技術を研究するインセンティブがないのでしょうね。指導せず放っておいて、ことあるごとに「最近の学生はこんなにひどいのよ」と一席ぶつ。別にそれで学生個人が損をするわけじゃなし、これで金が湧いて出てくるなら幸せなサイクルなのか……。

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