趣味Web 小説 2008-01-07

サービス残業禁止令

昨年は異動もあったんだけど、いちばんの変化はサービス残業禁止令だったと思う。

もしそれが許されるならマイペースでダラダラ仕事をするのが好きな私は、もたもたと職場に残っていることが多かった。ひどい時期には、毎日のように3時間とか4時間とか。社員寮では食事が出て、自分の部屋以外は掃除の必要もないし、みたいな環境だから可能だったことではあるのだけれど。

そんな状況が一変したのが、昨年のサービス残業禁止令だった。

無許可残業する者には上司が退社を命ずる規則。翌日以降、なぜ時間内に仕事が終らないのか、上司と面談することになる。スキル不足なら訓練を行う。仕事量が多過ぎるなら、調整する。能力と仕事にミスマッチがあるなら、異動させる。ここまでやっても残業をゼロにできない場合、人を増やすことを検討する。

さらに月2回、どんなに忙しくても残業禁止の「ノー残業デー」が設定された。定刻に帰社する感覚、1日の行動を、帰社時間から逆算して組み立てる体験を繰り返す意図があるという。

一部の職場では、なかなか増員が行われず、残業が常態化してはいる(労使契約で上限は厳しく制限されている)けれども、私の視界に入る範囲内では、サービス残業は相当に減った。

補記

サービス残業禁止の理由は、第一に社員の健康維持、人命・人権の尊重ということだった。だからサービス残業に限らず、残業自体をイレギュラー扱いとする方向なのだという。

次に会社の業績改善。サービス残業は非効率を放置し、通常の残業を見過ごす原因となる。残業を原則禁止とすることで、効率的な働き方の工夫を全員が共有する動機付けとなる他、無駄な残業代も出さずに済むようになる。

そして法令順守。長年コンプライアンス活動に取り組んできたが、サービス残業の蔓延こそ最大の法令違反。これを解消せずに、堂々と胸を張って営業することはできない。

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