音楽のサンプリング文化は、たしかに発生当初は無許可引用がしばしばあったけれども、しかしみながみなそうであったわけではなく、基本的には許可を取るものだった。その後、90年代に入ってアメリカでは許可を取らないサンプリングは違法という判決が出たので、今ではみんな許可を取っている。
そういう事情を押さえずに、MADはなぜダメなのか、なんていってもね。原典の権利者に直接的な利益の還元を全くする気のない、「とにかくタダで使わせろ」という人々が文化だのかんだのといっても、相手にされなくて当然。許可を取ってやっていれば、誰が文句をいうだろうか。
MADが違法ならコラージュも違法? そう、だから許可を取れ、と。