趣味Web 小説 2009-12-24

音楽ライブとアンケート

10~50人くらいのお客さんを集めて開かれるライブって、たいていアンケート用紙がついてくるんです。帰りに出演者に手渡すのがふつうですが、アンケート回収箱が用意されていることもあるみたい。

ライブをやる人が感想をほしいのはわかる。でも、映画を100本見ても感想をひとつも書かないのが私でもある。なかなか難しいです。Amazonのレビューは、あれは商品選択の参考になる文章を書く、という前提があって、著者や商品の製作者・企画者が読むことは想定しない、と割り切っているから書きやすいのです。

高校時代は、文藝部の後輩の作品に毎回のように感想を書いてましたが、(自分では何も書かないくせに)批評家的な物の言い方をすることに相手が気分を害しても、「先輩なんだから許せよ」というエクスキューズを持っていました。でも、商売としては成り立っていない、半ば趣味的なライブの場合、上から目線は違うんじゃないかと思う自分がいるわけ。

すごく失礼なことをいうと、たぶん私は、音楽に(限らず)あまり感動しないというか、鈍いんだと思う。「すごい!」「感動した!」「しびれた」「ジンとくる」とか、その程度しか褒める語彙がないんだけど、どれも「なんか大げさで正直じゃない」と思ってしまう。そんなのコミュニケーションの道具なんだから、大げさでいいんだよ、とも思うけれど。

で、素朴に「感想」を書いてみると、まあ大体、粗捜しみたいな文章になる。私は人がうまくやれたことより、失敗したことが印象に残るらしい。それもまた面白い、というのでもなく、「次回からは直してね」と思う。昔は「それでもいいから」という声を真に受けてたんだけど、最近はどうも、ね。やっぱり自分自身が、書いてて面白くないし。でも、そんなのしか書けなくて、ガックリきちゃうし……。

だから、ライブの感想に限定せず「適当に自分の近況とかを書いてもOK」というアンケートは嬉しい。アンケートを書かずに帰るのも悪い気がするというか、ライブって入口で出演者の方が「アンケートくださーい!」って待ってたりするんですよね。素通りするのがつらくてつらくて。

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