ランキングはさておき、この一節にビビッときた。
★前田有一の超映画批評★を知り合いに紹介したところランキングが欲しいけどないの?って言われたのでないなら作ればOKってことでスクレイピングしてランキングリストを作ってみた。
スクレイピングと言えばrubyでHpricotとMechanizeだが、あえてのwshで作った。wshも慣れたから10分もかからずに出来た。プログラミングって素晴らしい。
たった10分でできるなら、時給3000円としても500円でいいわけか。私がこの手のプログラムを「ほしい」と思うのは年に数回に過ぎないので、予算を6万円ほど用意しておけば、自分で勉強する必要はなさそう。……とすると、自分でプログラミングの勉強をする気にはなれないな。
これは私が英語を勉強しない理由と同じだ。勉強の苦労と果実が対応しない。英語がわかると世界が広がるよ、という人は珍しくないが、その人と話していて「すごい」と感じることは滅多にない。英語ができてもダメな人はダメだ。「世界が広がった」結果があなたの現状だというなら、英語の勉強なんか割に合わない。まあ、当人が満足しているなら、それはいい。だが、所詮は主観的な幸福の問題であるならば、私にとって魅力がないという結論は動かない。
とはいうものの、問題は、実際に500円とか1000円で簡単なプログラムを作ってもらったり、ちょっとした翻訳を頼む仕組みがないことだ。「できる人」に10分間くらい時間をもらえばすむことのために、数百時間も費やして自分で勉強して解決しなければならぬ。そんなのは割に合わないので、私は「諦める」ことを選ぶのだが、どうにかならないものかと思う。
英語は大学入試に必要だから勉強した。いま大卒資格のおかげで手取り月給20万円の仕事をできているので、ちゃんと役に立ったんだろう。
ちなみに仕事で英文を読む「必要」がある場面は全くない。海外の最新の研究成果なども常日頃からチェックして……という仕事の仕方をしなくても、クビにならない程度に働くには支障ない。『日経エレクトロニクス』でさえ全ての記事に目を通している人は多くなく、JISに目を通し、国内の特許検索をマメにやり、さらに国内の学会誌にちょこっと手を広げたりなんかすれば、下から3分の1には絶対に入らない。その水準でもクビになるとすれば、それは会社自体が倒れるときであって、英語ができたらどうなるという話でもあるまいよ。
趣味でブログやウェブサイトの製作ツールなどを使っていて、「痒いところに手が届かない」と感じることは時々あるが、とくに勉強せずとも、たいてい解決できてしまう。MT ならプラグインを検索すればいいし、もっと簡単な CGI なら、一部を書き換えればいい。
『ハーバード白熱教室ノート』などで利用している FreeWEB は、自分の都合に合わせてあれこれ改造したもの。根幹の部分はサッパリだが、枝葉を調整したら、テンプレートに使える変数を2つ増やすことができた。Trackbackもどきも掲示板を改造したもの。これも私は根幹の仕組みを全く理解していない。
改造というのは簡単で、素人でも結構できる。勝手に改造してサポートを求めるのは筋違いだが、自己責任でやっている分にはいいだろう(利用規約で改造が許されていることが前提)。
使ってみたらブログツールの便利さはすぐに理解できて、現在に至るまで手放せずにいる私ではあるが、昔から CMS の存在は知っていた。が、「便利そうだからプログラミングを勉強して自分で作ってみよう」とは思わなかった。また、今日突然に他人の作ったブログツールの使用を禁ずる法律ができたとしても、やはりプログラミングの勉強はしないだろうな。
勉強嫌いにとって、勉強することの敷居は、相当に高い。ちょっとやそっとのことでは勉強なんかしないぞ、という感覚がある。