趣味Web 小説 2011-04-23

緊急地震速報とマナーと確率の問題

とりあえず2ちゃんねるやはてブでは「マナー違反ではない」が多数派らしい。いま優先席付近以外では通話以外はOKということになっているから、「電車に乗る→携帯電話の電源を切る」というマナーはもう消えた。とすると、マナーモードにしても緊急地震速報は鳴る場合があることが直接のトラブル要因なのか。

電車の中で地震速報のアラームが鳴っても対処のしようがないだろう、という意見もわかる。地震がくるとわかっていれば吊り革にしっかり掴まることができる、という人もいるけど、電車なんてのはいつだって急停止があっておかしくないもの。地震速報が鳴るかどうかにかかわらず吊り革はきちんと掴むべき。

電車じゃなく映画館ならどうか。映画館って、マナーモードならOKだったんだっけか? 近所のシネマロブレでは電源OFFが求められていたような記憶がある。こうなると緊急地震速報も動作しないことになるな。

「地震速報より大切なマナーなんてない」という意見も目にしたが、そうだとすると、「携帯電話の電源をOFFにしてください」という指示はありやなしや。一部の不心得者が不用意に音を出すのを撲滅するより、地震速報を受けられるようにすることの方が優先順位が高い、という話になりはしないか。

電池切れを起こした携帯電話を充電するためにちょっとコンセントを借りる件についてはどうだろう。窃盗罪という観点はともかく、マナーのレベルでは問題にならないのかも知れぬ。

でも実際のところ、緊急地震速報のおかげで助かったという人、そんなに多いのかね。命は何より重いので、1人でも助かったなら云々という人もいるだろうが、映画館はやっぱり電源OFFでいいんじゃないのか、と私は考える。人の命も大切だけど、気持ちよく映画を鑑賞できることも大切だよ。場内では携帯電話の電波を遮断している映画館も増えてきて、当然そこでは緊急地震速報だって受信できないわけだけど、私は断然支持したいな……。

ところで、試験会場での携帯電話の電源オフに異論のある人は、ほとんどいないらしい。人命より試験の邪魔をしないことのほうが大切なのか。ここは面白い論点なので、もう少していねいに扱ってほしいと思うのだが、「電車内で緊急地震速報を鳴らしていいなら、試験会場でも携帯電話はマナーモードでよいのでは?」という主張に対しては、頭ごなしにバカ扱いするひとがほとんど。何というか、多数派が、自分が多数派であることを確認するために少数派を叩いているだけ、という感じで不愉快だな。

まあ、緊急地震速報なんて、あと1ヶ月も経てば滅多に鳴るものではなくなるので、カリカリするだけ損だろうな、と思う。

余談:

……うまくまとまらなかったのでオマケとして書くのだけれど、0か1かみたいな議論の立て方をする人って結構いるのだけれど、その人の実際の行動を観察すると、確率が高いか低いかを考慮に入れていることが多い。で、それを指摘してみるのだけれど、「でも0じゃないんでしょ!」と取り付く島がない。

しかし実態として所詮は確率の問題なのであって、取り乱している人は一時的に混乱しているだけだと捉えるならば、緊急地震速報ごときにどの程度の意味があるのか、という話を避けては通れないはずだ。

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