リンク先記事の内容はタイトルとは少し違っていて、1930年代のアメリカは約10年で実質GDPが倍増するほど生産性の向上が急速だったので、政府が大胆に支出を増やしてもなかなかデフレからの脱却と失業率の抑制を実現できず、結果的に大恐慌となってしまったのだ、という話。
少し視点を変えてみると、実質GDPが増大して、生活水準が嵩上げされても、多くの人々の幸福感には直結しないとわかる。実質GDPの成長率がむしろ鈍化した戦後の好景気下の方が、主観的な幸福度は高かった。デフレ下で実質GDPの増大と名目GDPの横這い・減少が続く現代の日本の状況について、「実質GDPの推移を見る限り、他の先進国とほぼ同等だよね」という議論があるけれども、やっぱりそれは違うよな、と。