趣味Web 小説 2011-05-11

memo:理論より再現性

発明者の説明はいかにも怪しげ。おそらく真実とはかけ離れているだろう。だが、理屈があろうとなかろうと、再現性さえあれば、工業的には問題ない。摩擦や接触の理論と一緒。

とはいえ、記事が出てからもう6年が経った。この「魔法」がたしかなものだったなら、そろそろ科学者の分析結果が出てもいい頃だと思うが、公式サイトの解説はますますオカルト色を強めている。まあ一度でも専門家に鼻で笑われた経験があると、専門家の協力を得て理屈を解明することに意義を見出せなくなってしまっても無理はない。だがそれでは、本当に素晴らしい技術であっても、埋もれてしまいかねない。

単純明快で容易に再現できる技術ならいい。けれども、再現条件がシビアな場合、理屈がわからないままでは歩留まりが読めないだろう。メカニズムをきちんと解明することは、最終的には会社にも利益のあることなのだが……。

インタビューに目を通した感じ、発明者でもある大和田社長は、CASエネルギーがどうのこうのという独自理論を否定されかねないことに直感的な嫌悪感を抱いているように見えた。もったいないな。技術と商品さえ残れば独自理論なんか消えたって……と私は思うけど、本人の気持ちはむしろ逆なんだろうな。

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