趣味Web 小説 2011-05-30

memo:確率の問題 1

1.

静岡県にある浜岡原発が政府の要請で操業を停止した。東海地震の発生確率が高いから、東日本大震災で福島第一原発を襲ったのと同じくらいの海嘯が来ても大丈夫なようにするための工事が完了するまでは、とりあえず停めておくのだそうな。

そもそも震度6の地震が起きても多少の海嘯がきても浜岡原発は安全。だから「大地震⇒必ず福島第一原発のような事故を起こす」を前提とした意見には賛成できない(一例)。過去、大地震が常に大きな海嘯を伴っていたわけではない。東日本大震災の海嘯も、地震の規模や震源地から必然的に想定される大きさではなく、いくつかの条件が重なった結果、これほどの規模になったという。

稀に起きることが実際に現実となると、「今後はそれを想定して……」という話になる。そうして過剰品質になってしまう。「いや、原発事故なんてのは絶対に起きてはいけないのだから、1000年に1度だろうと1万年に1度だろうと、起き得る災害には全て備えるべき」というのが反対意見かな。でも隕石の衝突を持ち出すと「極論だ」といわれたので、その間に線引きがあるのだろう。

浜岡で現在の海嘯対策では足りない海嘯が来るのって、どれくらいの確率なんだろう。宮城のあたりでは、地面を掘って地層を調べてみたら1000年くらい前に今回と同等の海嘯が来たことがわかったというが、静岡県で同じような話は聞かないな。ともかく私は、東海地震が今すぐ起きても、よほど運が悪くない限り、とくにどうということはないだろうと思っている。「だろう」じゃ困るんだ、という人とは会話にならない。価値観・人生観の違いだな。

仕方ないので、世間話で原発の話題が出ても、私は黙っていることにしている。

2.

「印象操作だ」と思う人はいてもおかしくないが、これは対数グラフで表現するのが妥当なデータ。少なくとも捏造ではないな。あと、私のグラフの読み方では、3月の放射性物質の降下量は、過去の最大値と比較して10倍の差がない。4月には過去の最大値より低くなっている。今後もグラフは右肩下がりだろう。

とすると、2011年単年では過去最悪の数字になることは間違いないとしても、3~5年で区切れば、高い水準の放射性物質の降下が何年も続いた時代の方が、少なくとも東京都民にとって、危険度は高かったということになるのではないか。まあ、5月の降下量が4月から横這いだったら、前提が狂ってしまうのだけれど。

また現代の東京では、降下した放射性物質の大半が下水に流れていく。面倒なのは下水処理場か。そういえば何か報道があったな……。

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