趣味Web 小説 2011-11-11

memo:危ない、危ない。

1.

「仕事ができる」というときの隠れコストの話として勝手読みした。一人で完結している仕事なんて、多くない。個人の枠内では効率よくテキパキと仕事をしていても、周囲に大きな負荷がかかっている場合、職場全体のパフォーマンスで考えると並程度……ということがあるから、気をつけようね、みたいな。「続」の方を読むと、そういう話じゃなかったみたいなんだけど……。

最初の勝手読みに沿ってもう少しだけ書き添えると、私も含め、多くの人は、自分の痛みには敏感だけど、自分が他人に負荷をかけていることには鈍感。あるいは、気付いてはいても、過小評価しがち。むしろ、周囲がダメだから、足を引っ張られていて困る、なんて思っていることさえある。危ない、危ない。

2.

自分の好きなものは、みんなも好きに違いない、という錯覚。自分が惚れ込むような商品は数少ないので、それが店頭から消えてしまうと「何でだ!」と思う。が、実際には、定番商品へ昇格させるだけの支持がなかったので、粛々と消えていっているだけ……。これ、私もよくやらかす勘違い。怖い。

単純に、量がすごい。よくこれだけ集めたものだと思う。内容はいろいろだけど、基調にあるのはバランス志向と、「無内容」を突く手法かな。個人的には共感する内容が多い。ただ、物量で説得される感には、警戒心を持ち続けたいところ。

3.

日本人の死因に占めるガンの割合が高まっているのは長寿命化の影響が大きいという話に納得したとき、どうしてこのことにも気付かなかったのだろう……と思った話題。自殺する理由の1位は病苦。長寿命化が進むほど、病と戦う理由・気力が乏しくなっていくのは自然。

年齢調整をしても自殺率は高いし、戦後最悪かどうかは重要な論点ではない。しかし例えば、経済政策批判の材料として自殺率を持ち出すなら、年齢調整をしないのはアンフェア。純粋に景気低迷の影響だけを取り出すことは難しいとしても、景気と無関係に自殺率を押し上げる最大要因を除外しないのはおかしい。

そういうズルをすると、将来、自分が推した政策が奏功したときに、「自殺率は横這いじゃないか」「10年経ってみたら再び自殺率が上昇し始めたじゃないか」と足元をすくわれることになる。

Information

注意書き