趣味Web 小説 2011-11-16

memo:コンソールゲームの話題3つ

やまなしさんのゲーム関連の記事を読んで思ったことをいくつか。

1.

それはどうだろう……。メーカー側が「隠しエンディング」を「真のエンディング」と謳っていることって、あまりないと思うし。とはいえ、やまなしさんが例に挙げている『セパスチャンネル』と『428』は、メーカー側が黙っていても、実質的に仰る通りの作品なのだろうとは思う(私は未プレイなので予想です)。

だいたい「真のエンディング」って、ハッピーエンドなんだけど、ご都合主義のようにも思えることが少なくない。だから、私には「真のエンディング」がピンとこないことが多い。『幻想水滸伝II』でも、街の人のセリフをよく読めば、通常のエンディングでも**の生存は推察できるし、個人的にはそれで十分で。『幻想水滸伝I』で**が復活するのも、それが「真の展開」なのかというとね……。まあでも、ハッピーな展開を望む人が多いということなのだろうな。

RPGのマルチエンディングで一番いいのは『クロノ・トリガー』じゃないかと思う。1周目で真のエンディングを見せて、2周目以降に「こんな可能性もありました」を見せていく、という。それではプレーヤーの動機付けが弱いと思って、簡単に中古に売られないようにあれこれ工夫するようになっていったのがゲームの歴史なのでしょうが……。

近年の作品だと『ラジアントヒストリア』がよかったです。何をどうしても根本の悲劇は変わらないのだけれど、じつは、小さなサブイベントをこなすと、未来に希望の種が撒かれます。この作品には「いくつかの時点間の行き来を何度でもできる」というシステムがあって、2周目に挑戦することなく、「やり残したことを拾っていく」ことで状況を変えられるのがいい。もちろん取り返しのつかないこともありますが、エンディングに希望を持たせるイベントは取り返しがつく。ふつう、そういう部分こそ「2周目を頑張ってください」にしたくなりそうだけど、そうはしていないことに私は感心しました。

2.

2008年1月、10数年ぶりにコンソールゲーム(DS版『DQ4』)を遊んでみて、これは面白いな、と。GBA版『FF2』に初挑戦したのは、その直後。盾とテレポを鍛えて歩き回っていたら、いきなり世界一周できたので驚愕したことを覚えています。「えっ、自由すぎる!」と。『DQ4』でいえば、「1章のライアンがいきなりリバーサイドへ行って鉄仮面とドラゴンキラーを購入できた」みたいな……。

『FF2』の物語の展開は一本道でしたが、いきなり世界一周をできるようにはなっていて(テレポと盾を鍛えることで、案外簡単に実現できます)、こういう見せ方って素晴らしいな、と。世界一周できても、それで物語の本筋がわからなくなるということは全くありませんでしたし。

最近プレイした作品だと『ドラゴンスレイヤー英雄伝説II』の地下世界ですかね。前作の『英雄伝説I』は、海と山と川で分断されたマップをひとつずつ踏破していき、全世界を巡り歩いたらもうエンディング目前というRPGだったので、『II』の地下世界の自由さには驚きました。いきなり全部を歩けたからです。ただし『II』は前作に続き武器・防具がきわめて重要なゲーム。ストーリーを進めないと強い武器・防具が売りに出ないから、物語を無視して地下を全て踏破したプレーヤーは、実際には滅多にいないと思う。

あとは、少し違うけど、『幻想水滸伝』『幻想水滸伝II』かな。PSで容量に余裕があることを利用して、やたらめったら広いマップを用意していました。あんまり広いので、次の街がどこにあるかという情報を得ないと街が見つからないという仕組み。持てるアイテム数の制限が厳しいこともあって、レベルが低いうちはあまり長い距離を歩けないわけです。『幻想水滸伝』も大きなくくりでは移動制限があるのだけれど、個々のエリアが広くて、そこにいくつも街があるので、物語を放り出して歩き回るのが、個人的には楽しかったですね。『DQ2』くらいのエリア制限なら許せるということであれば、十分に面白いと思う。

『DQ2』『FF2』『幻想水滸伝』『幻想水滸伝II』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説II』のいずれも古い作品。やっぱり市場でウケが悪くて、コンソールゲームのRPGでは、歩き回る自由度は「無駄」ってことになっていってしまったのだと思う。(注:私にはオンラインゲームの話はわからない)

うーん、でも、『DQ8』とか、形は違うけど、現代風にアレンジして「歩き回る楽しみ」を提供してくれていたように思う。製作者の中でも、いろいろせめぎあいがあるのだろうな。

3.

あるある。『DQ8』とか、「2周目をプレイしたらドルマゲスに追いつくことができる」という仕組みだったらどんなにかよかったろう、なんて思ったことがある。

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