趣味Web 小説 2011-11-17

memo:続・私的『ドラクエ』4条件

1.

私的『ドラクエ』4条件(2011-09-19)の余談。

私的『ドラクエ』4条件
  1. 全滅のペナルティーが皆無に近い(所持金が半分になるだけ)
  2. ルーラ(=街の中でも外でも自由に使える移動手段)
  3. リレミト(=ダンジョンからサクッと脱出/ゲーム開始後数時間以内に習得)
  4. 時間さえ投入すればプレーヤー自身はほとんど成長しなくても本編をクリア可能

私がプレイした80以上のコンソールゲームのRPGの中では、私的『ドラクエ』4条件を全て満たす作品は『ドラクエ』シリーズ以外では皆無。私が最も重視する第1項で、ほぼ全ての作品が落ちてしまう。

リンク先の「データ」はジョークだと思う。さすがに、8割もの人が「全滅=リセット」にウンザリしているなら、そういうゲームは圧倒的な少数派になっているはず。

例えば『幻想水滸伝』シリーズの場合、『幻想水滸伝』『幻想水滸伝II』『幻想水滸伝III』では、全滅時に「あきらめない」を選択すると、レベルとアイテムを引き継いで最終セーブポイントへ戻ります。「全滅=時間の無駄」ではない。でもイベントは巻き戻ります。

ところが、『幻想水滸伝III』の制作途中でシリーズ創始者の村山吉隆ディレクターがコナミを退社したためか、『幻想水滸伝IV』の「あきらめない」は戦闘開始時点へ戻る仕組みとなり、『幻想水滸伝V』は「全滅=リセット」になってしまったらしい(未プレイ)。

私は新作を中心にプレイしてきたから、「全滅=リセット」が現代のコンソールゲーム向けRPGの標準なんだな、と感じてます。携帯電話向けとかだとまた違うのではないかと思いますが……。

補記:

FFは「全滅=リセット」の代表選手だと思っていたので、まさか『FF6』に全滅時にレベルと経験値だけ残る仕組みがあったとは知らなかった……。

追記:

twitterでの指摘もあって、バーチャルコンソールで遊べる作品をいくつか試したら、『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『同II』『弁慶外伝』『メタルマックス』『同2』『同リターンズ』は「全滅=リセット」ではありませんでした。とくに英雄伝説は全滅のペナルティが皆無で、時間を戦闘の直前まで巻き戻すことも可能なのがすごい。

ともあれ、10数年前までの作品には、「全滅=リセット」じゃないものがたくさんあったのだろうな、と。バーチャルコンソールにあるソフトに特段の偏りがあるとは考えにくいので……。

『ミスティッククエスト』は基本的には「全滅=リセット」だけど、戦闘開始時点まで巻き戻すことが可能なので、「不運」や「情報不足」で負けた場合には救済されます。こういう仕組みは『聖剣伝説LOM』にもありましたね。

2.

話は変わりますが。

村山さん降板後の後の『幻想水滸伝』シリーズでは、ザコ敵とのエンカウント率が上昇。第1作に関するインタビューで、村山さんは「自分の好みに合わせて意図的にエンカウント率を低めに設定している」という趣旨の話をされていました。私は村山後の『幻想水滸伝』に触れてみて「最終的なゲームデザインの責任者が交代すると、こうまで変わるのか……」と、折に触れて感じました。

そういえば『WILD ARMS』シリーズも、金子彰史さんがトータルゲームデザイナーを後進に譲った途端に「まさか」の変更が多々ありました。ゲームの制作規模が大きくなっても、強い個人の存在感は、案外すごい。

堀井雄二さんが降板したら、『ドラクエ』シリーズも「そこを変えちゃうの?」という部分が変わってしまうのでしょうね。いや、堀井さんがいても、毎回あれこれ変わってはいるのですよ。でも、全滅のペナルティを軽くするとか、ルーラの使い勝手をよくするとか、リレミトの便利さみたいなところには、一貫した意志を感じるわけです。(例えば『DQ8』では、全滅すると全員が体力全快で復活するため、低レベル攻略や短時間攻略において「デスルーラ」の使い勝手が大幅に向上しています)

「手触り」や「心地よさ」というか……うまく言葉にできない部分、「ゲームシステム」といったときに説明を端折られるような部分にこそ、変わらぬ個人の感性が見て取れるのです。

3.

4日続けてバラバラとコンソールゲームについて書いてきた内容は、後日、整理してdez:Gに移すつもり。(と、書いておかないと、面倒くさくなってサボってしまうから、完全に個人的なメモだけどここに書いておく)

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