松本さんの記事を参考に、大阪府と大阪市の『財政のあらまし』を眺めた。(眺めただけです)
2009年以降、府税収入が低落している。減ったのは、ほとんど法人税。ともかく、税収が減った分、歳出を減らさないと借金が増える。
景気対策として中小企業向けの融資制度を拡充した結果(オレンジ色の部分)、2009年以降とくに支出が増えている。また市町村向けの補助費が増え続けている。その用途は主に社会福祉なので、高齢者が増加するにつれ自然増が続く。
府の融資は長期ではないので、企業融資が増えれば元利収入などで「諸収入」も増える。見比べると企業融資の増加は諸収入で埋め合わせされており、予算規模の増大自体は財政悪化の原因とはなっていない。
税収が減ったのに補助費は自然増が続く。貸付金の増加は諸収入の増加で相殺されるが、税収減に対応できるほど、他の予算が減っていない。というか、補助費と貸付金を除外すると予算規模はだいたい横這い。えっ、横這いなの!?
というわけで、公債は増えました。
不景気による税収減の痛みが、大阪府よりは小さい。税目からしてこれは当然の結果。
これがよくわからない。なぜこんなグラフになっているんだ……。それでも、人件費の抑制については、かなり頑張ってきたような感じ。
何はともあれ、市債残高は減っている。理由は正直、よくわからない。
橋下徹前府知事は結局、財政再建を最優先にはしなかった。あれこれ話題になったのだけれど、結局、歳出はそんなに減ってない。で、橋下さんが公債残高を増やしたのは事実なんだけど、じゃあ橋下さんが何をどうしていたらみんな満足なんだろう?
税収が3000億円減ったので、全部の予算をもっと激しくカットしたらよかったんだろうか。それとも、中小企業融資の拡充よりもっとすごい景気対策があって、それに成功しさえすれば大阪府の税収は急激に回復していたはず……なのかな。あるいは、増税支持?
んで、地元・栃木県の財政状況も調べたのだけれど(以下略)。