CSS の入門書です。7日間でマスターできる構成となっており、講義にしたがって学習を進めることにより確実に基本を学ぶことができます。
ただし、本書は表面的な CSS の文法を追うばかりで、CSS の登場した経緯や、その本来あるべき利用法については、ほとんど教えてくれません。なぜなら、著者自身が CSS を十分に理解していないからです。そのことは CSS によって装飾を施される HTML 文書のサンプルを見れば明らかです。きちんと構造化されたケースは稀で、大半の作例では br 要素による改行や、div 要素や span 要素の濫用が目立ちます。
本書と似たコンセプトで書かれた秀作「Webスタイルシート・デザインガイド」が刊行された現在、本書は存在意義を失ったといってよいでしょう。