一時期話題になった「社長ブログ」の紹介本です。16人の社長へのインタビューと、主なブログ記事の転載からなります。それぞれの社長が何を期待してブログを書いているのか、そして実際の状況をどう評価しているのか、興味深く拝見しました。
素人目には労力に比して成果が出ていないように見える社長ブログが多いのですが、案外、当の社長は肯定的に評価されています。また努めて実証的な話をされる方はおらず、企業経営者といえども日常的には感情やセンスを基準に生きていることがよくわかります。
というわけで私には面白かったのですが、本書のタイトルは少々あざとい。費用対効果をきちんと計測して有意義と判断されたブログはなく、「ブログ術」というほどの技術も語られません。サブタイトルの「成功の法則」は、嘘ではないけれど本当でもないといったところ。
「ブログ術」や「成功の法則」はとりあえず忘れて、「社長ブログ」そのものに関心の焦点を当てて読むのが、安全確実だと思います。