Windows Vista の初級解説書です。「Z式マスター」シリーズ伝統の1ページに6枚の画面写真を収めるレイアウトは本書でも踏襲され、全操作手順を確実に追いながら学習を進めることができます。
他の多くの入門書や初級解説書は、画面写真を大きくし、枚数を絞り込みます。それでいてページ数・内容ともにZ式と同等クラスとするのですが、その秘訣は部分図の活用にあります。画面全体の写真をあまり使わない。逆にいえばZ式は全体図にこだわるので紙面が窮屈に見えるわけです。これは非常に個性的な選択です。実際に紙面をご覧になって、自分に向いているかどうか、事前に確認されるべきでしょう。
ただし1ページあたりの情報量についていえば、雑誌などでは1ページに10を超える画面写真を並べることも珍しくありません。しかもステップ図解を用いるのは難所のみで、大半の解説はポイントとなる画面写真と文章解説のみというシンプルな構成。じつは「何でもていねいが一番」というのは間違いで、わかりきったことをもたもた解説されるとイライラするのが読者の現実なのです。
解説書は自分のレベルに合わせて買うことが大切です。初心者の方には「超図解ビギナーズ」シリーズなど安価で薄い入門書を、細かい図解はかえって煩わしいという中級者寄りの方には「ひと目でわかる」シリーズを勧めます。