Book Guide 2009-02-02

景気ってなんだろう

景気ってなんだろう (ちくまプリマー新書)

マクロ経済の見方を養う入門書

マクロ経済学の視点で経済を見る目を養うのに適した一般向けの入門書です。20ページほどにまとまった「わかりやすい話」7本に序章と付論を添えて、連作短編のようにまとめられています。ですます体の語り口調で書かれており、比較的短時間で読み通せるでしょう。

細切れの知識を提供することに主眼を置いた本ではないので、一連の文章の展開に重きが置かれ、図解はほとんどありません。また事実の提示から論を起こす本でもないため、主張の裏付けとなる事実を示すグラフの数も絞り込まれています。キーワードはゴチック体で強調されているものの、索引はありません。

本書は通読して理解を深める読み方に最適化されており、つまみ食いをしたり、後で調べ物に役立つようには書かれていません。どちらかといえば漠然とした「景気」への興味を満たす本といえます。以下、本書の内容を簡単にご紹介しますので、知りたいことが書かれているかどうかの参考にしてください。

序章:マクロの景気とは国内総生産の変化である。
第1章:景気変動の最大要因は設備投資である。
第2章:最近の景気・金利・価格・外需の動向などに基づく将来の予想が設備投資を決める。
第3章:海外の経済成長と日本の輸出増(=設備投資増)には相関がある
第4章:海外直接投資の増加により企業の業績と実質賃金は直結しなくなった。
第5章:資産価格の低下は(バブルから正常への復帰でも)設備投資を減らす。
第6章:主な需要不足対策は財政支出:需要補填、減税:消費促進、金融政策:設備環境整備。
第7章:需要超過による過度のインフレは景気を悪化させるため金融政策で需要を抑制する。
付論:著者流の景気動向指数の見方を紹介。

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