少年たちがパートナーのガジェットロボに指示を出して異次元人と戦うRPGです。主人公は小学5年生ですが、難易度は低学年向け。セーブデータはひとつ。
本作では「移動」が省略されており、「自室を出る→行き先を選ぶ→イベント発生→戦闘→勝利→自動的に自室へ戻る」の流れで1話終了します。イベントは会話だけで進み、選択肢は登場しません。一部声あり。画面に登場するのは2Dのキャラ絵と吹き出しくらい。イベント中の移動も完全自動、背景画が変わるだけ。絵本を読むようなプレイ感覚です。
行き先の選択では、本編の物語が進む場所(赤星/建物)とサブイベントのある場所(青星)しか画面に登場せず、迷う心配なし。本編での戦闘回数は決まっているため、レベル不足ならサブイベント(敵が弱い)に挑戦。サブイベントでは仲間たちの性格や生活が見えてきます。
3Dのロボが激突する戦闘は、ジャンケン風で運要素が強い。戦闘中のHP回復手段はなく、互いにHPを削り合う。赤>青>緑>赤の3すくみで、攻守双方が色を選択。自分が赤アタック、敵が青ガードなら100%ダメージ、赤ガードなら50%、緑ガードなら10%です。逆も同様。雑魚は特定の色で攻撃・防御しますが、ボスは毎ターン色を変えます。運に頼って低レベルで進むもよし、サブイベントで鍛えて悪運に備えるもよし。指示をサボると、ロボは自動で行動。派手で長い戦闘CGは省略可能。
簡単といわれるドラクエやポケモンも、シリーズが進むにつれシステムが複雑化し、今や大人でも全容の把握が困難な複雑さ。だから本作の大胆に簡素化されたシステムと10時間でクリアできるボリュームには需要があります。
しかし本作は漢字を多用している(ルビなし)のが大失敗。想定ユーザーには遊べないゲームに。漢字をやめる(orルビを使う)か、戦略性・難易度・容量を上げるか……。甥っ子に贈ったが、漢字でギブアップされて悲しい。