XHTMLの初級テキストです。Web標準の要となるHTMLの考え方を端的に解説しており、その正しい使い方を短時間で学ぶことができます。A5版、2色刷り、(リファレンス等を込みで)176頁のコンパクトな本で、章立ては以下の通り。
第1章 タグとは何か
第2章 基本ルールを覚えよう
第3章 XHTML文書全体の書き方
第4章 CSSレイアウトのための調整
第5章 さまざまなタグを活用する
第6章 Webアクセシビリティ
第7章 XHTMLの良い書き方・悪い書き方
「基本となる考え方」「タグの付け方のルール」「実践での作業方法」に内容を絞り、XHTMLの要素と属性の紹介は最小限。その分、要素の分類と入れ子ルールがていねいに示されるなど、初級の解説書としては文法の基礎の説明が異例の詳しさです。本書の後半では、アクセシビリティの考え方と具体的な方策など、辞書的な解説から抜け落ちがちな、しかし大切な内容を取り上げています。
おそらく講義では自学自習を要求される巻末のXHTML1.0リファレンスは、要素の意味、直下に配置できる要素、属性などが一目で把握できる、充実した内容。その上で希望を書けば、紙面をカラー化してXHTML1.0の3つの文書型の差異をビジュアルに表現し、属性の情報をもう少し詳細にしてくれたら、もっと便利でした。
最後に、学校の講義とセットなら初心者でも本書で学べますが、家庭での自学自習なら「作れる!わたしのWebサイト」など、もっと易しい本を最初の1冊にしてください。2冊目以降ならOKです。