前ページではCSSがどのようなものかを直感で理解いただくために、かなり「はしょって」書いている部分があります。このページではもう少し落ち着いて(?)説明したいと思います。CSSを利用するにあたり、まずその記述ルールを理解しておきましょう。
基本は前ページでご説明したとおり、
対象 { Aを:Bにする }
です。ただ「対象」の指定にはいろんなパターンがあります。そのパターンとそれぞれの記述例を示します。
class属性、id属性、擬似classについては後述します。また上記のうち、最後の3つについては未対応のブラウザが多いようなので、必要ないなら現状では使わないほうが無難かもしれません。
最初にCSSを説明する際に、細かい指定をしなくても上から順に指定が継承されて行く、トップダウン方式のスタイルシート
だと言いました。これについてもう少し説明します。
大きく考えて、HTMLで示すbody要素には、その中に見出しであるh1~h6要素、段落であるp要素、リストであるdl、ul、ol要素等のブロック要素があり、そのブロック要素の中に強調を表すem要素、strong要素、アンカーを示すa要素、等のインライン要素があるわけです。
すると、例えばこう考えてみます。
「上から順に指定が継承されていく」と言うことは、body要素に指定したスタイルAは子孫である要素すべてにも適用される、と言うことです。その後で子であるp要素に対し別のスタイルBを指定すると、スタイルAに上書きされてスタイルBがp要素に適用され、かつp要素内のem要素にもスタイルBが適用されます。続いてem要素にスタイルCを指定した場合は、スタイルBに上書きされてスタイルCがem要素に適用される、という具合です。
以上の点に注意し、CSSを書くポイントをまとめて見ますと、
ということになります。
上記の2で、「同じ対象に対する記述が2つある場合」というのは、
対象 { Aを : Bにする }
において、同じ対象に対して「Aを」の部分が同じ指定になっている記述が2つある場合、という意味です。例えば、
h2,h3 { font-size:95% ; font-weight:bold }
h3 { font-weight:normal }
と書いたならば、それは、
h2 { font-size:95% ; font-weight:bold }
h3 { font-size:95% ; font-weight:normal }
と書いたことと同じになります。h3要素のfont-sizeを95%にする指定は継承されますが、h3要素のfont-weightはboldからnormalに上書きされます。
最後にまとめとして書くと、
の順番でCSSファイルを書くことを基本にすれば考えやすくなると思います。
更に CSS を勉強するに際し、役立つサイトを紹介します。是非参考にしてみてください。