[考察1]何を反省すべきなのか

ゆきさんが平謝りに謝っても許そうとせず、追及の手を緩めなかった「いろは中毒」の共同管理者たち。彼女らはさらにゆきさんの作品を中傷し、掲示板での追及に拍車をかけ、「たろたま」ではついに最後通牒まで飛び出した。ところが2月2日に事件は一気に逆の展開へと突入していく。そして、ゆきさんを批判する急先鋒だった「プリシラ公園」管理人のプリシラさんは、以下の謝罪文を出すに至った。

「キスを下さい」のYukiさんに対してのお詫び

今回の更新で、Yukiさんへの中傷ととれる表現で追及したこと。自らのリンクの影響を甘く見てリンクをはり名指ししたこと。それゆえに、事態をより大きくしてしまったこと。そちらのBBSが混乱する事態を招いてしまったこと。

浅はかな行動でした。取り返しのつかないことですが、心からお詫びさせてください。申し訳ありませんでした。 愚かな行動の証拠である文章は、Yukiさんより「削除をもって謝罪の意を示して欲しい」とのことでしたので削除させていただきます。

Yukiさんをはじめ、不快になられた全ての閲覧者の皆様には再度お詫びさせてください。申し訳ありませんでした。

ここにある通り、ゆきさんと「いろは中毒」の共同管理者たちとの間では話がついたようで、プリシラさんに続いてみなが謝罪文を出し、該当記事を削除することで事件そのものは収束した。

当人たちは、それですんだのかもしれない。ゆきさんも、たしかに納得したのだろう。しかし、それでいいのだろうか。本件についたこの落ちには、重大な問題が隠されている。「いろは中毒」の共同管理者たちは、最も反省すべき点について反省していないのだ。

私は本件から、プリシラさんとは全く異なる教訓を導き出さざるをえない。プリシラさんのような反省の仕方では、また同じような問題が起きる。

コトの発端

本件におけるコトの発端はどこか。ずーっと遡ればゆきさんの日記になる。

01月 18日 (Sat)

なんだかちょっとショッキング。私が書いたフィクションの「夏の日に」と同じ設定のテキストを読んでしまいましたの。そんなことってあるのか・・・。私の場合はね、あれは、本館の詩の更新に行き詰まって苦し紛れに10分ほどで書きましたの。最初はラブラブな恋人の話にするつもりが、いつの間にかあんな感じに。それと同じ思考を辿る人がいるってことね。そんなことってあるのか・・・。その方が私の文章を読んでる可能性はほとんどないわけで。まぁ、いろんなとこに出してる文章だから、皆無とは言わないけど。そんなことってあるのか・・・。半信半疑。疑心暗鬼。知らない人だから、聞けないし(笑)どうなんだろ、客観的に見たら、似てる・・・とか思うのかな。「パクられたっ」と私が思われたらやだな。そんなことってあるのか・・・。なんだか自信喪失。

  • no.10 16:03

何度読み返したって、この文章のどこに問題があるのか、さっぱりわからないだろう。だが驚くべきことに、一週間後の1月25日、火のない所に煙が立つ

さてさて最近のヲチ事情ですが、今パクリパクラレが某所で評判です。たまに楽しんでヲチします。明らかなパクリサイトが祭られてるんですけどね。コピペレベルの。

んで、先日、そゆのとは全く無縁であろうサイトの日記にて「ぱくられたかも!」ってオーナーが言ってるのを見つけました。名指しで作品を上げてるわけでもリンクしてるわけでもないんですが、マジっすか!とわくわくして見てみたんですよね。

そしたらどれのことを言ってるかわかっちゃった。アタシ両者の創作小説を読んでたんですよ。そのヒトの小説は何ヶ月か前に読んでた。だからアップしたのはそのヒトが先だってのは知ってる。

でもね?

似てないのっ!全然違うの。ストーリーラインも表現も本筋も話の核となる部分も全部!

3点ほどの共通項は確かにありますがどれもすごくよくある部分なの。それをあたかも「自分だけが思いつけた特殊な設定」かのように言ってるのさ。そのヒトが書いた創作をAとしよう。んで、そのヒトが「ぱくってるかも!」て言ってる創作をBとしよう。実際それとは別の似たような共通項を持つ商業誌のマンガを10年ほど前に読んだ事がありますけども、Bを読んだときはAを読んでから数ヶ月たってますが、アタシはそのマンガを思い出してはいても(似てるってんじゃなくて共通項を思い出すってことね)Aはカケラも思い出さなかった。そのヒトの日記を見るまでは。

まぁね?わかりますよ。「自分が先に描いてたのにパクッた言われたらどうしよう」って不安とか自己防衛ってのは。似ているとされる作品両方を並べて「ぱくってる?」って思われるのは出来の悪いほうですから。

でもさ、自サイトの日記でね、対象となるBにリンクをはることもなく「ぱくられたー」ってゆうのってどうなの?閲覧者は比べることもできないよね?

そら確かに閲覧者は「なにが対象の作品なのか」わからないけれども、「ぱくり疑惑」をかけられたほうはどうなるの?アタシがわかったのは「作品以外」の判断情報があったからだからね、とてもその程度の「共通項」ではパクリなんて発想は自意識過剰としか思えないし、他にわかるヒトも多くはないと思うけど。

恥ずかしくないのかちら。アタシなら「うわ。共通項があるのにこっちはこんなに上手い!」って、悔しくなるよ?それくらい両者のレベルが違うもん。通常パクリがオリジナルを超えることはないんすよ。レベルがはるかに超えられてる時点でぱくられてるとは思わないほうがいいのではないかと。

ボタンの掛け違え

プリシラさんの発言は矛盾している。ちゃんと情報を整理してみよう。

ゆきさんの行動
  1. ゆきさんは「ぱくられたかも」といっている。(実際の発言とは異なるが……/参考:[付録]追補1
  2. ゆきさんは名指しで作品を上げてるわけでもリンクしてるわけでもない
  3. じつはゆきさんがパクりを疑った作品とゆきさんの作品は似てないどころか全然違うのだ。
  4. したがって当然、閲覧者は「なにが対象の作品なのか」わからない
  5. だから、ゆきさんは誰かを疑っているわけだけれど、それが誰なのかは誰にもわからない。
  6. したがって、ゆきさんはまだ誰に対しても誹謗中傷をしていない
なぜプリシラさんはわからないはずのものがわかってしまったのか
  1. アタシがわかったのは「作品以外」の判断情報があったから
  2. つまり、ゆきさんが誰の作品を疑っているのか、他にわかるヒトも多くはない
「ぱくり疑惑」をかけられたほうはどうなるの?
  1. これまでの情報を総合すると、ゆきさんがパクりを疑っている作品が何なのかわかる人はほとんどいない
  2. また、ゆきさんは日記では一度しかパクり疑惑に触れなかった。(掲示板のレスでもう一度/参考:[付録]追補1
  3. そしてこの一週間、誰もゆきさんの疑っている作品を突き止めた人はいなかった。
  4. したがって、プリシラさんが黙っていれば、そもそも何も問題は生じなかった

私は先に、火のない所に煙がたったと表現した。これが決して誇張ではなかったことをおわかりいただけたことと思う。ここで誰もが疑問に思うのが、なぜプリシラさんがこのような愚挙に出たのか、ということだろう。いくつかの傍証をもとに、簡単な推論を示す。

本件に関するいくつかの事実
  1. ゆきさんがパクりを疑ったのは「たろたま」の管理人、間宮さんの作品だった。
  2. 間宮さんの作品は、プリシラさんが共同管理人を務める「いろは中毒」のため、とくに頼んで出品してもらったものだった。
プリシラさんに関するいくつかの事実
  1. ゆきさんよりも共同企画を運営する間宮さんと親しい。間宮さんの作品の素晴らしさを確信している。
  2. ゆきさんのサイトを以前から訪問している。ゆきさんの作品のレベルは低い、ゆきさんはそのことを自覚している、と確信している。
  3. ゆきさんのサイトからリンクが張られていること、ゆきさんが自サイトを読んでいることを知っている。
  4. 形式的な謝罪を許さない潔癖症で、正義感が強い。
  5. ネットバトルに憧れがあった。
なぜプリシラさんは火のない所に煙を立てたか
  1. 間宮さんの傑作がゆきさんの凡作のパクりを疑われた。自分しか気付いていないとしても、この状況は許せなかったのではないか。
  2. しかも疑われた作品は自分が共同運営するサイトのため、とくに頼んで出品してもらったものだった。企画の運営者として責任感を感じるあまり、些細なことを見逃す心の余裕が失われていたのではないか。
  3. そして、プリシラさんはいくつかの点でゆきさんを軽くみていた。だから言及のリスクに思い至らなかったのではないか。

かくて、悲劇の幕が開いた。しかし、この時点においてもまだ、難を逃れる手はあった。だが現実には、両者ともに、破滅の道を突き進むことになる。

悲劇へと突き進む

ゆきさんは、はたしてプリシラさんの更新を読んでいた。そして1月27日、「プリシラ公園」へのリンクを切る。

なぜゆきさんはリンクを切ったのか
  1. プリシラさんはゆきさんの作品をけなしている。ゆきさんはプライドをひどく傷つけられ、プリシラさんを嫌うようになったのかもしれない。
  2. 不幸にもプリシラさんの予想は図星だった。隠しおおせたはずの疑念が、プリシラさんには伝わってしまったことを、耐え難く感じたのかもしれない。

いずれにせよ、ただそれだけの話である。

ところが、同じ1月27日、プリシラさんはいらぬ一手を打つ。これで、ついにゲームオーバー。その後の展開はもう、私には興味がない。あとはどんどん事態が悪化するばかりなのだ。

パクリ疑惑 投稿者:プリシラ

はじめまして。プリシラ公園のプリシラと申します。リンクしていただいててお礼もせずに申し訳ありません。ところで貴日記の1/18の「パクリ疑惑」ですけども。

もしかしてhttp://www.globetown.net/~irotyu/free/free14.htmlこちらの小説のことではないでしょうか?この件に関して、私のサイトの日記においても触れさせていただきましたが、直後に貴サイトのリンクページからうちのサイトが外されたようです。http://homepage2.nifty.com/pllicira/diary/db0301.htmlの1/25の日記の後半になりますが。こちらのサイトの解析により、リンクが外されたのはこの日記の直後であることは確認しております。こちらの日記には名指しもしておりませんしリンクもしておりませんが、そちらでリンクを外されたとゆうことは、ご自分のことだと自覚されたのでしょうか?

創作をやる人間にとって「パクリ疑惑」をかけられることの怒りは、そちらもよくおわかりではないかと思うのですが、言いっぱなしで終了でしょうか?

  • No.47 2003/01/27(Mon) 22:31
それはそれは(笑) 投稿者:ゆき

そうですね、言いっぱなしで終わりです。日記に書くのはルール違反だと知っております。ぷりしらさんの日記、25日のは最後まで読んでおりませんでしたの。・・・と、私がここで言っても「へーん、うそつきっ」と思われる事でしょうけど。どちらが優れているかにつきましても、ぷりしらさんのおっしゃる通りでしょう(笑)

ちなみに。私が似てる・・・といいましたのはえっと「桃」ですか。それとはまた違うテキストですのよねぇ。ホント、良くある設定という事でしょうか(笑)なんか、タイミングが悪くて。気を揉ませてしまいましたね。申し訳ありません。

  • No.48 2003/01/28(Tue) 06:36
おやおや 投稿者:プリシラ

先ほど、確認したときとお返事が変わってますね。

修正前のレスでは、「友人に似ていると言われたこともまた事実」と、対象作品が「桃」であることを認めてらしたようですが。かつ、「自分は日記に書くというのはいけないことであると知っており、だからこそ、そちらにリンクもしなかったし殴り込みにもいかなかった」ともおっしゃってましたね。

どういったことなんでしょうか?レスを全く反対の意図に書き直す、ということは。是非、修正前のレスも再度アップしてください。

それと、「最後まで読んでいなかった」とのことですが。別に「うそー」とは思いませんよ。ただ、今までこちらのリンクページから足しげく通ってらしたホストがリンク消失後は「お気に入り」から飛んできていること、そのホストはこちらのサーバーと同じものであること。もちろん、これでは「同一人物」であることは断定できませんが、「事実として」このようなことがあったことを述べさせていただきます。あとは判断するのはこれを読んだ方だと思いますので。あなたも「修正前」でのレスでは「読んだ人がどう思うか」は自由である旨の書き込みをされてましたものね。

繰り返します。もう一度修正前のレスをアップしてください。それに対して再度レスをつけさせていただきます。「書いてはいけないこと」と知っていて日記に書いたこと、それはつまり「いけないことをしたらペナルティが待ってる可能性がある」ということを知っていてされたということですね。こちらの「本館」も確認させていただきましたが、どうやら社会生活も家族生活も行うことのできるほどの常識をおもちのご様子。是非、自分がされたことを堂々と公の場でみせてみてください。

  • No.49 2003/01/28(Tue) 09:17
追記 投稿者:プリシラ

こちらのスレッドは保存させて頂いてます。念のため。きっちり再度修正前のレスをアップされたほうがいいですよ。

  • No.50 2003/01/28(Tue) 09:25
申し訳ありません 投稿者:ゆき

馬鹿なことをしてしまい、恥じ入るばかりです。申し訳ありません。

  • No.52 2003/01/28(Tue) 19:05
よくお読みください。 投稿者:プリシラ

私は「修正前」のレスをあげてほしいと発言しています。消失されたのでしょうか?

:::

それはそれは(笑) 投稿者:ゆき

そうですね、言いっぱなしで終わりです。日記に書くのはルール違反だと知っております。ぷりしらさんの日記、25日のは最後まで読んでおりませんでしたの。・・・と、私がここで言っても「へーん、うそつきっ」と思われる事でしょうけど。どちらが優れているかにつきましても、ぷりしらさんのおっしゃる通りでしょう(笑)こういうことは水掛け論になるだけですので。そちらのサイトにリンクも張りませんでしたし、殴り込みにも参りませんでした。日記に書いた事に関しては、申し訳なく思っております。こればかりは読んだ人の印象ですし。ぷりしらさんがぜんぜん違う・・・とおっしゃるのその通り。私が友人に「似てるよね」といわれたのもまた事実ですので。以上です。

  • No.48 2003/01/28(Tue) 06:36

:::

以上のレスのことです。

謝罪のメールも受け取りました。しかし、誰が「似ている」と発言したことに対しての謝罪を要求しているのでしょうか?サイトの閉鎖も休止も要求しておりませんし、それが「謝罪」であるとは一切認めません。どうやらまだご自分のされたことがおわかりにならないようですね。

明日、謝罪更新されるとのこと。こちらのBBSにも一切修正を加えずにそのトップからリンクされるのが「謝罪の一部」であるとお分かりですよね?勿論。

http://homepage2.nifty.com/pllicira/kiss/top.htmlこちらにて経緯をアップさせていただいてます。

どんな形の謝罪がふさわしいか。よくお考えください。もし、こちらのBBSごと削除されるようでしたらそのときはまた考えさせていただきますのでご了承くださいね。

  • No.54 2003/01/28(Tue) 20:33
申し訳ないです。 投稿者:ゆき

私の対応があまりにもひどくて。気が動転して、めちゃくちゃな対応をしてしまいました。本当に申し訳ありません。

  • No.55 2003/01/29(Wed) 07:05
ご自分からの説明は? 投稿者:プリシラ

>サイトの閉鎖も休止も要求しておりませんし、それが「謝罪」であるとは一切認めません。

問題の日記やテキストにはなんのリンクもなしですか。「アクセスできないのはメンテのせい」ならば、「ファイルは生きている」はずじゃないですか?私がアップした「経緯」は私が作ったものです。まさかこれで事情説明が終了だと思われてるのでしょうか?「貴方の言葉」での事情説明はどうされたのですか?

本館の方ではなんの説明もなく「無期限休止」ですね。本館BBSにおいて、「どうしたんですか?」と心配されてた閲覧者の方もいらしたのに、まみやの発言後すぐに削除。ちなみにそれは私への謝罪メールの「後」ですね。

このような対応では、1/27の日記の「言いたいことを言えるときはいいのだけど。どこまで言っていいのか考えなくちゃいけないときは面倒で。ついつい言わずに済ませてしまいがち。」のように「面倒だから謝罪」ととられてもしょうがないんじゃないですかね?「穏やかにおさめようと」「気が動転して」とおっしゃる割にはとても失礼な書き込み内容を続けてらっしゃいますし。

なぜこちらが「メール」ではなく、BBS上で発言しているかわからないのですか?こちらへの説明は勿論のこと、「閲覧者への説明」も求めているからですよ?公の場ではじまったことなんですから。もっとも「公の場」で発言することに絡む責任の発生をずいぶんと軽く考えていらっしゃるからこのようなことが起きたのでしょうけど。

自己保身ばかりでは「謝罪の意」は受け止めてもらえませんよ。これほどまでに「なかったこと」にしようとするのならば、こちらはその「なかったこと」をどこにでも引っ張り出せることをお忘れなく。

あなたのこれまでの発言の矛盾点を全て突いたテキストを起こしてうちのサイトからのリンクしましょうか?それとも「いろは中毒」においてリンクしましょうか?

いつまでも「ガキの嘘」が通じると思ったら大間違いですよ。

  • No.56 2003/01/29(Wed) 10:03
さきほど 投稿者:ゆき

経緯をアップ致しました。

重ね重ねの失礼、申し訳ありません。

  • No.59 2003/01/29(Wed) 21:07
どう読んでも 投稿者:まみや

「穏便にすませたかった」割にはプリシラに対するレスは、どう読んでも喧嘩売っているように感じるというか、馬鹿にしている感じがするというか、とっても不愉快に感じますけど。

穏便に済ませる方法、間違ってると思われますよ。

  • No.51 2003/01/28(Tue) 18:03
本当に。 投稿者:ゆき

不愉快な気持ちにさせてしまって申し訳ありません。

  • No.53 2003/01/28(Tue) 19:05

事件の経過をていねいに追ってみれば、この掲示板でのやり取りの空虚なことに呆然とさせられる。本来なら必要なかったはずの叱責と謝罪の言葉ばかりがあふれている。そして、ゆきさんも、ここでゆきさんを責めていた人々も、みな謝罪文を出したり、サイトを閉鎖したり、更新を休止したり、掲示板が大荒れになったり、様々な災厄を引き寄せていくことになる。

何を反省すべきなのか

あらためていう。プリシラさん以外は、ゆきさんがどの作品に疑惑を抱いているのか、知りえなかった。プリシラさんが黙っていれば、何も起きなかったのだ。プリシラさん自身が書いているではないか。両方の作品を読んでいても、ゆきさんがどの作品を疑っているかはわからないということを。本件の発端は、たしかにゆきさんの日記にあるのかもしれない。しかし、本件を「作った」のはプリシラさんだ。プリシラさんは大勢の人を怒らせ、悲しませ、傷つけた。

プリシラさんは創作をやる人間にとって「パクリ疑惑」をかけられることの怒りは、そちらもよくおわかりではないかという。だが、その通りだからこそ、ゆきさんは、誰にもわからないような日記を書いたのだ。そして、その周到さにはプリシラさんも気付いていた。ならばなぜ、言いっぱなしで終了でしょうか?という挑発が出てくるのか。おかしいではないか。言いっ放しで終了にし、このまま当該の日記をログの彼方に追いやってしまえば誰も傷つかずにすんだのだ。実際、1月27日まで何の問題も起きていなかったではないか。危険な兆候もなかったではないか。

なぜ、プリシラさんはわざわざ問題を引き起こしてしまったのか?

この決定的なポイントを見つめなおさない限り、プリシラさんは必ずまた間違いを犯す。プリシラさんがいま反省しているのは、調子に乗って攻撃がエスカレートしてしまったことばかりだ。さすがにやりすぎた、と気づいたらしい。だが、全然ダメだ。それではダメなのだ。攻撃のエスカレートは問題の枝葉に過ぎない。火のない所に煙を立てたこと、そもそも無用の騒ぎを引き起こしたことが本道の問題なのだ。

なぜ、無用の騒ぎを引き起こしたのか? なぜ喜々としてコトを荒立て、いい気分になって他人様に罵倒の限りを尽くしたのか? その挙げ句、なぜ自制心も吹き飛んで正義の地位を引き摺り下ろされるまでに至ったのか?

行動は結果である。行動の起点は意志にある。プリシラさんは、行動を反省するのではなく、自らの意志を、かつて信じた正義を見つめ、疑い、反省しなければならない。

なぜ反省すべき点を見過ごすのか

プリシラさんは、この最も反省すべき点を見過ごしている。それはなぜか。「いろは中毒」の仲間と一緒にゆきさんを責めているとき、圧倒的な正義の立場に立っている錯覚に陥っていたからだ。ゆきさんをころっと騙し、自分で強引に封印を解き放ち大きく育てたパクり疑惑問題を、全部ゆきさんが悪いと思わせることに成功したとき、プリシラさんは自分自身、そして仲間をも暗示にかけることに成功したのだろう。

いまだに、プリシラさんは(あるいはお仲間の方々も)この暗示から抜け出していないように思われる。あるいは、暗示は呪縛となり、自由な思考をがんじがらめに縛り付けているように思われる。掲示板でゆきさんを問い質したとき、あるいは日記で得意そうに疑惑の対象を突き止めたことを吹聴したとき、決定的に歯車が狂ったということに気付いてほしい。この先、何度も何度も問題を引き起こし続ければ、いつか行動はエスカレートする。だから最初から、問題を起こしてはならないのだ。

ひとつの代替案

ところで、もし私がゆきさんの立場だったら、ゆきさんとは大きく異なる方法をとったろう。

私は最初から、名指し、リンクつきで自分の作品と、パクりを疑っている作品をならべて紹介する。そして、いくつかの共通点を挙げて「似てますよね」という。すると、相手からあれこれ反論があるだろう。それではっきりパクりを確信したなら、「いやー、本当に似てますよね」と皮肉をいって引き下がる。自分の早とちりだったと気付いたら、「似た作品を書いている人がいるのって、なんだか嬉しかったりしますよね」とお茶を濁して引き下がる。ゆきさんは日記に書くのはルール違反といっているが、私は意見を異にする。むしろ隠し事なしで明快に表で問題を処理していけばよいのだ。

ところで、もし私がプリシラさんの立場だったら、プリシラさんとは大きく異なる方法をとったろう。

大体、くだらない勘違いに謝罪なんか求めたって意味がないのである。今後勘違いが減るように、パクりの見分け方を伝授することに意を注ぐべきだ。プリシラさんは肝心の「なぜパクりではないといえるのか」という説明を非常に乱暴に扱った。これほど違う物語をパクりと考える人間はどこか頭がおかしいのではないか、とでも考えていたのだろう。

しかし、人間はしばしばとんでもない勘違いを犯す。なぜ間宮さんの作品がゆきさんの作品のパクりではないと断言できるのか、証拠をひとつひとつていねいに積み上げて納得させるのが本来のやり方だ。そうすれば、ゆきさんも素直に、心から自分の不明を悟ったろう。不遜な態度をとることなく、なるほど私の作品のパクりではなかったと納得して快活な対応をしてくれたろう。あんたの作品はレベルが低い、それなのに素晴らしい作品に向かってパクりを疑うとはいい度胸だなんて、そういうやり方をするからだめなのだ。

さて、そのようなやり方をするならば、当然のように作品を実際に日記の中で紹介しなければならない。リンクも必要になる。それでいいのだ。相手を隠して、リンクもしないで、お互い近くにいるのにわざわざ「あなたに向かって話しているというわけではないよ」という風を装ってバラバラの方向を向いて大声を張り上げるような愚を、いつまでも続けるべきではない。

特定の相手を想定して意見を書くならば、ちゃんと名指しすべきなのだ。リンクも必要に応じて行い、ちゃんと情報を参照しあうべきなのだ。「相手の眼をみて話なさい」とはまさに至言で、Web上のコミュニケーションにおいても変わらず有効なのだ。

歴史に学ぶ

というか、私、超エラソーですね。お前のような問題児がどの口でこんなこといいますか、って感じ。

ただ、正直いって、これは私のために書いた文章です。プリシラさんに反省を促す文章はすべて、徳保自身に反省を促す文章と捉えて下さい。歴史に学ぶ、とはこういうことなのではないかと思うのです。出来事を物語に組み替え、問題点を抽出し、解決策を考え自分の血肉として吸収する。この長い長い文章は、その作業のひどい成果といってよいのではないでしょうか。

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